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ISBN 10 : 4409031422
Content Description
未来の世代に責任を負うとはどういうことなのか
持続可能性やSDGsが唱えられる現在、自然環境、天然資源の維持をはじめ、年金制度など、私たちは現代のみならず、生まれくる未来の世代にも責任を負っているとされる。しかし、そもそもなぜ未来への責任が発生するのか、それは何によって正当化され、一体どこまで負うべきものなのか。世代間にわたる倫理の問題を哲学的に考え抜いた、今後の議論の基礎となる一冊。
「私たちの行動は、しばしば後に続く世代の生活状況に対して重大な影響を及ぼす。しかし、それだからといって、私たちは、いまでももう未来世代になんらかの責務〔負債〕を負っているのだろうか。いったいどの範囲まで私たちは、自分たちの今日の行為において、未来世代が未来になってもつ利害関心を配慮する義務を負っているのだろうか。」(本書より)
【監訳】御子柴善之
【翻訳】逢坂暁乃/尾崎賛美/繁田歩/田原彰太郎/中村涼/浜野喬士/道下拓哉/渡辺浩太
◎目次
第一章 よい未来とは─ 未来倫理の財産目録
第一節 福祉
第二節 ベイシックニーズと人間の潜在能力
第三節 生存の価値
第二章 善を最大化すること――これが未来倫理の基礎なのか
第一節 未来倫理における帰結主義
第二節 帰結主義の立場に対する反論
第三節 量 対 質
第三章 権利を尊重すること――未来倫理の謎
第一節 いま、未来の人々が権利をもてるのだろうか
第二節 非同一性問題
第三節 未来の人々と個人の権利要求
第四章 未来の人々の権利要求
第一節 侵害を被らないことへの権利要求
第二節 基本的に善い生を送れることへの権利要求
第三節 天然資源を正しく分配することへの権利要求
第五章 未来の人々の権利要求はどのようにして根拠づけられるか
第一節 財産、取得、天然資源
第二節 世代間の契約ではどうか
第三節 公正と人間らしさ
第六章 理論的挑戦と実践的挑戦
第一節 人口増加
第二節 リスクと不確定性
第三節 正義の衝突――現在 対 未来
第七章 私たちは何をすべきか
【著者紹介】
キルステン・マイヤー : フンボルト大学(ベルリン)実践哲学ならびに哲学教授法教授。ミュンスター、ビーレフェルト、セント・アンドリュースに学び、2002年にビーレフェルト大学で博士学位取得。規範倫理学、応用倫理学、政治哲学、教育哲学、哲学教授法などを専門とする
御子柴善之 : 早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、早稲田大学文学学術院教授
逢坂暁乃 : 現在、早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程在籍中、明星大学非常勤講師
尾崎賛美 : 早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、静岡大学人文社会科学部講師
繁田歩 : 早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、工学院大学教育推進機構国際キャリア科助教
田原彰太郎 : 早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、茨城大学人文社会科学部准教授
中村涼 : 早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、早稲田大学人間科学学術院助手
浜野喬士 : 早稲田大学文学研究会博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、明星大学教育学部教授
道下拓哉 : 現在、早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程在籍中、早稲田大学総合人文科学研究センター助手
渡辺浩太 : 現在、早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程在籍中、高崎経済大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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