キャス・r・サンスティーン

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スラッジ 悪い行動経済学

キャス・r・サンスティーン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784152102041
ISBN 10 : 4152102047
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

サブスクリプションを解約するのに、途方もなく時間と労力がかかる。医療給付や奨学金申請のための書類が膨大である。合理的な行動を阻む負のナッジ=スラッジとは。ナッジを世に広めた法学者による、「悪い行動経済学」入門。

目次 : 第1章 社会の前進を阻むスラッジ/ 第2章 スラッジの弊害/ 第3章 スラッジと「選択の設計」/ 第4章 スラッジの実例/ 第5章 スラッジが必要な理由/ 第6章 スラッジ監査/ 第7章 一番大切な資源

【著者紹介】
キャス・R・サンスティーン : 1954年生まれ、ハーバード大学ロースクール教授。専門は憲法、法哲学、行動経済学など多岐におよぶ。オバマ政権では行政管理予算局の情報政策および規制政策担当官を務め、またバイデン政権では国土安全保障省の上級参事官に任命される。リチャード・セイラーとの共著『実践 行動経済学』は全米ベストセラーを記録

土方奈美訳 : 翻訳家。日本経済新聞記者を経て独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    スラッジとは、人々が何かを手に入れようとするときに邪魔立てする、摩擦。移動を強いることも多い。わかりにくい行政手続きをとることも多い(15頁)。スラッジの被害者は社会で最も貧しい人々である、という点を強調しておきたい。差し迫った問題を山ほど抱え、解決と向き合わなければならないからだ(45頁)。大きな弊害を引き起こす可能性がある。高齢者では認知能力を低下する人が多いためだ。スラッジが必要とする根拠で最も興味深く、奥深いのが人間は間違いを犯しうる事実への対応としてスラッジを温存すべきという考え方(89頁)。

  • 更紗蝦

    スラッジとは「人々が何かを手に入れようとするときにそれを邪魔立てする、摩擦のようなもの」であり、典型的なのは、「書類作成などの行政手続き」です。困難な手続きは、最も支援を必要としている人ばかりをふるい落とすように作用するので、突き詰めればそれは「命の問題」ということになります。アメリカ政府はコロナ・パンデミックの対応の一環としてスラッジの撲滅を進めましたが、日本政府は撲滅どころか目に見えて増やす方向性に舵を切っており、それはマイナンバーやインボイスのごり押しという形で、現在進行形で突き進んでいます。

  • izw

    著者は、ナッジを一般に広めた一人で、オバマ政権時代にホワイト・ハウスの情報・規制問題室(OIRA)の室長を務め、様々な分野の規制のあり方を監視した。元々書類作成負担削減のために創設された組織で、書類作成負担削減が重要な課題だが、取り組み始めたのが任期終了間際だったので十分に対応できず悔やんでいる。その後スラッジの弊害について学び、本書執筆に至った。スラッジは、ほとんど有害で無くすべき対象であるが、好ましくない決断についてはスラッジによって再考を促すことに役立つ。スラッジとナッジの有効活用は重要である。

  • naobana2

    助成金申請の面倒臭さとか、なんでそんな非合理的なものが出来上がるのか考える機会に。

  • ふら〜

    学問としては行動経済学の範疇にはいるのであろうか。ぬかるみ、泥濘を表すスラッジをキーワードに、さまざまな手続に内在するめんどくさい仕様(それによってなんらかの申請や後続を諦めてしまうような類のもの)は悪であるという主張。こういう発想はなるほど理解できる。公共政策の領域ではなんらか新規施策をする際は不公平感をできるだけ見えなくすることが求められていると感じるが、このスラッジという概念を優先順位高い所に置いた際の政策決定というのは興味深い。欧米スタンダードになり得る考え方は頭に入れておくに越したことはない。

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