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ワンダーボーイ 新しい韓国の文学

キム・ヨンス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784904855386
ISBN 10 : 4904855388
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

一九八四年、父親の運転するトラックで事故に遭った一人の少年。奇跡的に一命をとりとめ、病室で目覚めたとき、彼を取り巻く環境はガラリと一変していた―。事故をきっかけに、彼は人の心の声が聴こえるという特殊能力をもつようになる。その存在と能力はやがて、軍部によって政治利用されるようになる。政治によって民衆の命と権利が軽々と踏みにじられたあの時代。遺された人々の哀しみと未来への眼差しを描いた問題作。

【著者紹介】
キムヨンス : 金衍洙。1970年、慶尚北海生まれ。成均館大学英文科卒。93年、「文学世界」で詩人としてデビュー。翌年に長編小説「仮面を指して歩く」を発表し、高く評価されて小説家に転じる。『グッバイ、李箱』で東西文学賞(2001年)、『僕がまだ子どもの頃』で東仁文学賞(2003年)、『私は幽霊作家です』で大山文学賞(2005年)、短編小説「月に行ったコメディアン」で黄順元文学賞(2007年)を受賞し、新時代の作家として注目されてきた

きむふな : 韓国生まれ。韓国の誠信女子大学、同大学院を卒業し、専修大学日本文学科で博士号を取得。日韓の文学作品の紹介と翻訳に携わっている。韓国語訳書の津島佑子『笑いオオカミ』にて板雨翻訳賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 星落秋風五丈原

    父親と交通事故にあい自分だけ助かったからワンダーボーイと呼ばれる主人公。でもそこから不思議な力を授かって…という話。物事全部をまともに受け取ろうとすると疲れる。これはつじつまがあわなくていい話。その中に風刺や1980年代軍事政権下の韓国の描写(これはリアル社会)がさりげなくはさまれている。

  • ルル

    内容以上に著者に興味を抱きます。こういう創作ができる、のではなく、こういう体験をされてきたんだろう、と。読んでいると、魂が揺さぶられる感覚になります。

  • Timothy

    一言で表すのが難しい。超能力が当然のように存在する一方、80年代韓国のリアリズム的な舞台設定も単なる書き割りではなく物語の重要な要素となる。血生臭さはなく、少年の成長、家族の愛が描かれていたと思う。始めと終わりは小説というより詩のよう。著者は日本向けのあとがきに、背景は「必ずしもその時期の韓国でなくても構わない」と、また「恋に落ちる瞬間、僕たちは不完全な存在になる」ということがこの話の肝である、というようなこと書いていて、そうだったのか…?と新鮮な感触。初めて触れるような、独特の雰囲気を持つ物語だった。

  • Mark.jr

    おそらく翻訳された著者の作品中でも、一番実験的というか凝った語り口の小説ですが、テーマはやっぱり人生において不可分な寂しさなので、ファンなら読んで損はないはずです。まあ、この人の作品にハズレはないですが...。

  • S

    どうしてもジョンの不在を思い出させるたけれど激しい痛みは伴わない。SFかと思いきや歴史的な背景も多く含んでいた。いくつかの地名はわかるけれど、2次大戦以降の韓国の歴史に疎いがために、読み取れていないものがたくさんあるような気がする。現在の日本の政治の状況についても考えてしまう部分があった。考えるというよりも絶望に近いだろうか。どうしてか主人公の母が彼女の父に宛てて書いた手紙を読んだところで涙が出た。ジョンの遺産ではないわたし自身の涙が。南北の分断、軍事独裁政権。知らないことが多すぎる。未来への希望。

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