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北朝鮮に出勤します 開城工業団地で働いた一年間

キム・ミンジュ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784787724007
ISBN 10 : 4787724002
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
岡裕美 ,  

Content Description

毎週月曜の朝、ソウル市内でバスに乗り込み、軍事境界線を越えて北朝鮮に出勤。
平日は北の職員たちと“格闘”し、週末は韓国に戻る。

南北経済協力事業で北朝鮮に造成された開城(ケソン)工業団地。
20代の韓国人女性が開城で経験した特別な1年間と、北の人々のありのままの素顔を綴ったノンフィクション。

〈ソウルから一時間ほどの距離なのに??。
彼女たちの苦労は、私の祖母の世代の苦労と変わらないと思った。でも、彼女の年齢は二三歳だった。
生きていれば一〇〇歳を超えている祖母が二三歳だった頃の日常が、私の目の前にいる若い母親の日常だった。〉

〈北の人はほとんどの場合、一人だけでいるときは純朴そうに笑いながら頭を下げてあいさつし、二人以上になると目を伏せて無表情で通り過ぎる。それを知ってからは、傷つくこともなかった。この体制の中で共和国の規定に背けば、南で想像できるような懲戒とは次元の異なる処罰が与えられるだろう。そんな状況に南の人も北の人も傷つくことのない日がきてほしい。誰がそばにいようと心から歓迎し、笑うこともできる自由が早くやってくることを願う。????本文より〉

【著者紹介】
キム・ミンジュ : 北朝鮮で1990年代に多くの餓死者を出した食糧難「苦難の行軍」をきっかけに北朝鮮の食糧問題に関心を持ち、韓国統一部と国連世界食糧計画(WFP)での勤務経験をもとに栄養学の修士号を取得。開城工業団地内の食堂を運営する韓国企業に就職し、2015年春から同団地で勤務した。2016年2月に開城工業団地が閉鎖された後は、北朝鮮離脱住民支援財団で定着支援業務を担当。さまざまな地域から脱北者と交流しながら北朝鮮に対する視野を広げ、平和・統一のための講演やボランティアなどの活動を続けている

岡裕美 : 同志社大学文学部卒業、延世大学校国語国文学科修士課程卒業。第11回韓国文学翻訳新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • シナモン

    北朝鮮南部、韓国との軍事境界線付近にある南北共同の大規模工業地帯「開城工業団地」 で働く20代の韓国人女性の一年を綴ったノンフィクション。 お昼の休み時間に家から持ってきた洗濯物を洗う…北朝鮮の人たちのなんという過酷な暮らしぶり。隣り合う国なのにこうも違うとは。韓国に対して好奇心や親近感を持ちながらも素直になれない複雑な感情。ほんの少しだろうけど素顔の北朝鮮を知ることができる一冊だった。

  • fwhd8325

    北朝鮮のことは、報道されていることしか知ることができません。この著書は、報道されている断片的なことをさらに肉付けしてくれたように感じます。その肉付けされたものは、時にユーモラスに感じられることもあるが、それは正しくないと思います。常にこちら側からの視点でしか語られることがないテーマですが、初めて、北朝鮮側からの視点も描かれていて、それは怖さにも感じられます。単なる体験本ではなく、ものすごく深いルポだと思います。

  • TATA

    太陽政策の下、韓国、北朝鮮の共同事業として推進された開城工業団地での各種事業、その給食業者の工場で一年ほど勤務した韓国の女性によるルポタージュ。同じ言語、同じ民族であるにもかかわらず政治体制が異なるとこうも意思疎通が難しいのだろうなと思わされる。どっちが幸せということは言うに及ばないが、そうするしかないのが逆らえない現実でもあるとすれば出来うることはおのず定まるもの。こういったことを考えるきっかけをもらえたことが何より重要。

  • たまきら

    開城工業団地という南北共同の工業地帯が存在していたことすら勉強不足で知りませんでした。韓国語が達者な夫も「へえ!」とビックリ。明日韓国友の息子ちゃんが遊びに来るので、聞いてみよう。ソ連時代に、西側の観光客に演出されたものを見せていたエピソードを思い出してしまいました。同じ言語が話せる、文化も共通した人たちと分断されるというのはどういう気持ちなんだろう…。なんとかならないものなのだろうか…。エリッククラプトンコンサート、そういえば話題になったなあ…。

  • eiro

    南から買ってきた食糧物資がよく盗まれる。著者がおいしいものを食べてもらおう、少しでも北の人たととの距離を縮めようと、ミカンなどを買って一緒に食べようと誘うが、北の彼女たちは、胃の調子が悪い、後で食べるなどと言ってミカンだけ取り輪から離れていく。実際はたった一つのミカンでも家に持ち帰り、子どもたちなど家族に食べてもらいたいからこその行動であった。著者は心を痛め、北の人たちの貧困を思い、開城の工場が政治によって閉鎖されても、韓国で脱北者のケアに努めている。こんな真面目な人に久しぶりに会った気がする。

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