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君という生活

キム・ヘジン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480832184
ISBN 10 : 4480832181
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

親密な関係なのに、心がすれ違う、「君」と「私」の変奏曲。『娘について』『中央駅』など、疎外された人々の視点から韓国社会を描いてきたキム・ヘジン。胸に迫る8つの傑作短編!さびれた教会前で野良猫に餌をあげていた私に話しかけてきた君と、地域の再開発話。大学新聞に所属する私と君と、ある嫌疑をかけられる先生の話。パーティで好奇と同情の目にさらされ、当惑する同性カップル。同等な存在だと思っていたのに、亀裂が入る君と私。寂寥感と抒情があふれる。

【著者紹介】
キムヘジン : 1983年生まれ。2012年東亜日報新春文芸当選作「チキン・ラン」で文壇入りし、2013年長編小説『中央駅』で第5回中央長編文学賞を、2018年長編小説『娘について』で第36回シン・ドンヨプ文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • キムチ

    「わたし」と「君」格差社会がもたらす息苦しさの中で2者の距離がずれて行く。共に性別が分からないまま、そんなことはどうでもいい感覚になって行く。狭かったり、広かったり空間感覚も浮遊して行く中で 尖った視点と言語が独り歩きして行く感じ。異質な想いのまま 読み続けられなくなり 「私」の主観だけがビュンビュン当たって行く感じが最後まで続いた。

  • 星落秋風五丈原

    英語では二人称の「君」を意味する言葉は「YOU」だけだ。ところが韓国語では、日本語と同様複数の言い方がある。中でも本編のタイトルで使われる【너(ノ)】は対等な相手、もしくは年下や友達など、タメ口で話ができる極めて相手を呼ぶときの言い方である。にも拘わらず、そんな君が極めて遠い存在に思える。そんな「私」の物語が本作には詰まっている。ほとんど「次第に」変わってゆく君に「次第に」違和感を覚える私という構図になっている。単純ではないのが、ともすれば「変化する君」が第三者の背後にある社会を意識していることだ。

  • ぷく

    君と私。その関係性にのみ支配され続けたふたりの話。逃げることもできたはずなのに、今立っている場所にこだわったふたりの話。同じ方向を見据えているだけでよかったのに、気づけば互いの目線の先にあるのは愚かな互いの表情。単数ではなく複数として扱われたいと切に願うが、そうならないのが、そもそもの「君と私」の距離感だと思い知らされる。二人の関係は惰性によって甘やかされ、諦念によって牛耳られる。断崖絶壁を高いヒールで歩いているような緊張感が漂う作品群。無駄な言葉は排除され、剥き出しの核心がこちらに迫ってくるようだ。

  • Jessica

    『花束みたいな恋をした』−男+現実的な住居問題。例に出した物語同様、自分に刺さる部分が全くなくて睡眠時間を削って読むほどではなかったかなと思いました。とりあえず無意識のジェンダーバイアスに自分がまた引っ掛かったので、反省しています。

  • じょじょ

    疲れる。気性が荒く いつも問題ばかり起こす『君』と 言いたい事をいつも飲み込み とにかく早く嵐が過ぎ去って。と言う態度の『私』にイライラ。こんなに合わないのにくっついたり離れたり。本当に疲れた。

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