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奥歯を噛みしめる 詩がうまれるとき

キム・ソヨン (詩人)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784910904016
ISBN 10 : 4910904018
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

心の傷もわかりあえなさも、すべてを詩にしたとき、母を愛せるようになった―この世の片隅の声に耳を澄ませる詩人が、父、母、少女時代の傷、シンボルスカの詩との出会い、そして回復までを語る。奥歯を噛みしめて耐えること。奥歯を噛みしめて愛すること。何もできなかったあの頃。それは、詩がうまれゆく時間であった。震える心をそっと包み込む、かぎりなくあたたかな30篇のエッセイ。

目次 : 1 母を終えた母/ 2(口があるということ/ 慶州市千軍洞の敵産家屋 ほか)/ 3 儚い喜び/ 4(「途方もなさ」について/ じたばたのつぎのステップ ほか)/ 5 二箱の手紙

【著者紹介】
キムソヨン : 詩人。エッセイ集に『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』(姜信子監訳、一文字辞典翻訳委員会訳、クオン、第八回日本翻訳大賞)ほか。露雀洪思容文学賞、現代文学賞、李陸史詩文学賞、現代詩作品賞などを受賞

姜信子 : 作家。横浜生まれ。著書に『声 千年先に届くほどに』(鉄犬ヘテロトピア文学賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイティ

    詩人キム・ソヨン氏が、詩が生まれゆく瞬間、両親への複雑な思い、傷と再生について綴ったエッセイ。決して難解ではないが、どことなく詩的な文章とリズムで、少しぼやけた風景のようにノスタルジックで切ない雰囲気が漂う。最初はすんなり入ってこなかったが、進めるうちにこの文章の中にいることが心地よくなる。先日読んだ柴崎さんの最新作にも登場した、ポーランドの詩人シンボルスカについての話がとてもよかった。翻訳が『一文字の辞典』でもおなじみの翻訳委員会(スーパー8)の皆さんということもあり、さらにこの作品が尊く思えました。

  • チェアー

    どこから読んでも入り込める。いや、入り込めないのだけど、二度、三度と読んでいるうちに像を結んでゆくような文章。詩ではないが散文ではない。詩の卵のような心の原型のような言葉たち。その言葉が詩に結実していくのかと想像する。

  • ざじ

    普段の歩幅で読んでいるとすぐに読みこぼしそうになり、何度も数行前に立ち返って読み直しながら進んだ 亀の歩みで何度でも初読の感覚で再読できそうなエッセイ

  • 寄り道

    韓国の詩人によるエッセイ。静かな気持ちで自分を振り返ることができた。家族や友人知人など誰かのことに耐えようとする時、奥歯を噛みしめることがあるかもしれない。だが、耐えるということは相手を気遣っているということではないか。それはある意味愛情表現ではないか。詩人はそう考える。そして詩作がそこから始まる。 この本でポーランドの詩人、シンボルスカを知った。無関心に通り過ぎる日常に目を向けた詩人。世の中を見つめる詩人の高潔さ。彼女の詩は何度でも繰り返し読みたいと思わせるものだった。

  • Taku Kawaguchi

    韓国の詩人が書いたエッセイ? 父、母、祖母の思い出。 結構、楽しく読めました。

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