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ヘヴィ あるアメリカ人の回想録

キエセ・レイモン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784907497149
ISBN 10 : 4907497148
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
山田文 ,  

Content Description

「どうか怒らないでほしい、母さん。ぼくはただ、ぼくが何を経験してどこで歪んだのか、母さんに伝えようとしているだけなんだ。ぼくらが何を経験してどこで歪んだのか、ぼくらに知らせようとしているだけなんだ。」黒人母子の内省が暴くアメリカの“嘘”。2019年アンドリュー・カーネギー賞ノンフィクション部門賞。2018年クリストファー・イシャーウッド自伝的散文賞。ニューヨーク・タイムズ紙2018年ベスト本。

目次 : Beenビーン/ 1 BOY MAN.ボーイ・マン/ 2 BLACK ABUNDANCE.黒人の豊かさ/ 3 HOME WORKED.ホーム・ワークト/ 4 ADDICT AMERICANS.依存するアメリカ人/ Bend歪み

【著者紹介】
キエセ・レイモン : 1974年生まれ。作家、ミシシッピ大学英文学部ヒューバート・H・マカレグザンダー記念教授。いわゆる「ディープ・サウス」のミシシッピ州ジャクソンで生まれ育つ。ミルサップス大学、ジャクソン州立大学を経て、オーバリン大学を卒業。インディアナ大学大学院文芸創作修士課程(MFA)修了。著書に長篇小説Long Division(2013年。2021年に再版され、ウィリアム・サローヤン国際賞を受賞)、エッセイ集How to Slowly Kill Yourself and Others in America(2013年)がある。数多くの主要メディアにもエッセイ、短篇小説、書評などを寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    「ぼくは嘘を書きたかった」。キエセの藻掻くような言葉は全ての事柄に付いて回るようになる。電気代も払えない貧困。ギャンブル依存症の母からの虐待と搾取。集団レイプを見て見ないふりをして来た事。恋人への不誠実。白人の家で働く祖母の雇い主への軽蔑。白人を恐れ、舐められないように生きる息苦しさ。盗んで食べた食べ物と比例してブクブクと太っていく身体…そして自罰めいた過剰な減量。限界を感じてカジノにいる母に会いに行くもギャンブルにくぎ付けの母親の状況と息子が近くにいるのにメールしてきた内容の場違いさに無気力感を覚える。

  • sayan

    Heavyは重りを持ち上げるを語源を含む。だからlight:軽さ志向の物語展開を期待。だが本書は母親へ宛てた手紙体裁で著者はギャンブル依存、摂食障害、性的暴力、ウソ、期待の重さを語る。啖呵を切るも散文的で重い語りが特徴。BLM以前だが母親は教育が筆者を警察暴力から守る手段と信じる。しかし彼氏が母親を殴る光景に筆者の葛藤が露わになる。重さの尺度は啓蒙時代の考案から人生のlight:ひかりの獲得帰結を思うも「怖い時はケーキに頼る、安全で祝祭的だ」と述べ筆者は体重管理に救いを見出す。ざらざらした読了感が印象的。

  • ぱせり

    個人的な事実(でも、きっと、ほんとは普遍的)が赤裸々に重ねられていく。読むほど、おまえに何がわかるかと突き放されるような気がして、居心地が悪くなる。綺麗な言葉なんて書けない。本当の事だけを書いた著者を前にして気の利いたことを書こうとすると嘘の言葉になってしまいそう。今、著者や著者の家族はどうしているのだろう。

  • 油小路ぽんぽこ

    1974年生まれアフリカ系アメリカ人男性、キエセ・レイモンによる回想録。
「ぼくは嘘を書きたかった」とキエセは繰り返す。この思いに私は深く共感する。
個人の苦悩の実際は定型であろうはずがないのに、他者の納得あるいは満足のために、既存の枠組みの中で語ることを要請されてしまう。その要請自体が暴力であり、苦悩からの解放を阻むことである。「嘘を書きたかった」キエセの、偽りのないナラティブは、私の物語でありマイノリティ性を有する全ての人の物語だ。

  • Hiromitsu

    不思議な読後感。初めて味わう感触。うまく訳してくれているのだろうが、独特の散文調。だから黒人は皆ラップが好きでラップがうまいのか。お母さんは哀しい。皆一生懸命生きているけど、黒人に染み込んでしまった痛みは正に遺伝子に染み付いてしまったよう。依存症も怖い。皆幸せになればいいけど、少し絶望感。

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