ガブリエル・ガルシア・マルケス

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悪い時 他9篇

ガブリエル・ガルシア・マルケス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105090104
ISBN 10 : 4105090100
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2007
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

周知の醜聞ばかりを書きたてる貼紙に、町の平安はもろくも揺らいだ…。疑惑と憎悪、権力と暴力、死と愛の虚実のあわいにまざまざと物語る、人世の裸形。現実の深層にまで測鉛を下ろした10の物語。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nobi

    最初の短編『大佐に手紙は来ない』冒頭から波長が合ったのか、妙に惹きつけられる。コーヒーが沸くまでの格別のことがある訳でない大佐の動作、政治的迫害や暴力沙汰で荒廃した町、大佐と喘息持ちの妻とのシニカルでやるせない会話…、一つ一つのシーンが声音が、貧しい女や男のゴッホのデッサンを見るように、昭和の白黒映画を見るように、リアルに立ち現れる。他8編の短編も意地悪な親父への胸のすくような振舞い、栄華を誇った王朝を描くような擬古文調等々多彩な物語が展がる。長編『悪い時』も地面を這うかと思えば飛翔し時に哲学的時に詩的。

  • キムチ

    ボリューム的に、さほど感はないのだが、マルケスの広大な構想が敷き詰められた作品群の凄さを見せられた想い。世界中で「聖書に次ぐ発行部数」を打ち出したマルケスの作品群。大作「100年の孤独」を何とか読んだおかげで、神父・大佐がこの本から連なっていく雲の流れの様にぼんやり感じ取れた。中編「悪い時」と9編の短編が入っている。「大佐に手紙は来ない」はマルケスの初期的香りが強い上 既視感のある大佐が登場。それと「ママグランデの葬儀」マコンド王国の絶対君主、92年間の統治を誇る象徴的存在の最期は幻想的文学の香りが濃い

  • えりか

    「悪い時」嫌な気持ちになる。町の中に貼られる中傷のビラは人々をどんどんと疑心暗鬼にさせる。もともとお金や権力、肉欲や恨みでいっぱいの人々を煽ることになる。個人の繋がりの中で、見る立場にも見られる立場にもなりえるということが人への抑止力になっているのだと思う。人間関係はそんな危うい均衡の上で成り立っているのではないだろうか。ビラはその均衡を容易く崩す。明日は自分のビラが貼られるかもしれないと、息を殺して生きていかなければならない。それだけ、みんな心の中では後暗いことを抱えている。嫌な気持ちになる話だった。

  • chanvesa

    「大佐に手紙は来ない」はラストのドライな感覚がたまらない。大佐というからには威張りくさっていそうなイメージだが、ちょっとかわいそうなくらいしょんぼりしている様子と自棄と前向きのハイブリッドな心持ちに共感する。「この村に泥棒はいない」は結末がわかっているけど緊迫感が漂う。刑事コロンボみたい。「悪い時」は南米の政治権力や支配がテーマの一つであろうが、ビラは現代の垂れ流されるSNSの無署名の誹謗中傷を想起させる。町長の支配はあたかも闇社会のようだが、周囲の人々(とりまき)との癒着で悪がアメーバのようにはびこる。

  • のりすけたろう

    マコンドものと新たな地域についての短編・中編作品でした。所々、場所や出来事が被っていたりして、あの時の話か!と思い出したりしながらの読書でした。悪い時は、雰囲気がずっと暗いし、悪い事ばかり起こるし、だいぶハラハラしながら読みました。次は、百年の孤独は読んだ事があるので族長の秋に挑戦です\(//∇//)\✨

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