カール・エリック・フィッシャー

Individuals/organizations Page

Books

依存症と人類 われわれはアルコール・薬物と共存できるのか

カール・エリック・フィッシャー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622096023
ISBN 10 : 4622096021
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ある時代には酒や薬物に耽溺することは「堕落」と見なされ、ある時代には「下級階層の流行病」と見なされた。またある時代には、たとえ同じ薬物でも、特定のコミュニティで使用すれば「医療」だが、別のコミュニティに属する者が使用すれば「犯罪」と見なされた。アルコール依存症から回復した精神科医が本書に描くのは、依存症の歴史であり、その概念の歴史である。自身や患者の体験、過去の有名無名の人々のエピソードに加え、医学や科学のみならず、文学、宗教、哲学にまで踏み込んだ豊饒な歴史叙述によって、依存性薬物と人類の宿命的な繋がりが浮かび上がってくる。依存症は「病気」なのか?それとも、差別や疎外に苦しむ者に刻印されたスティグマなのか―?圧倒的な筆力で依存症をめぐるさまざまな神話を解体し、挫折と失敗に彩られた人類の依存症対策史をも詳らかにする。『ニューヨーカー』ベスト・ブックス・オブ・2022。

目次 : 第1部 名前を探して(出発点―「依存症」以前/ エピデミック/ 意志の病)/ 第2部 不節制の時代(憑依/ アメリカ初のオピオイド・エピデミック/ ジャンキー)/ 第3部 現代の依存症のルーツ(近代アルコホリズム運動/ よい薬物、悪い薬物)/ 第4部 試される依存症(リハビリテーション/ ゼロ・トレランス/ 依存症を理解する)/ 結論 回復

【著者紹介】
カール・エリック・フィッシャー : 依存症専門医、生命倫理学者。コロンビア大学臨床精神医学助教授、法律・倫理・精神医学部門勤務。瞑想とマインドフルネスを用いた統合的アプローチによる依存症治療を中心に、精神科の個人診療を行っている。コロンビア大学のサイエンス・ライティング集団「ニューライト」に所属し、「ニューヨーク・タイムズ」「ワシントン・ポスト」「ガーディアン」などに寄稿している

松本俊彦 : 精神科医。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部長。1993年佐賀医科大学卒。横浜市立大学医学部附属病院精神科、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所司法精神医学研究部、同研究所自殺予防総合対策センターなどを経て、2015年より現職

小田嶋由美子 : 翻訳家。明治大学大学院法学研究科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • やいっち

    感想はブログ日記にて: http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2024/02/post-48c585.html

  • くさてる

    アルコール依存症となり、その流れから覚せい剤を服用し精神病院に入院するまでになった精神科医による、依存症と人類の歴史についての一冊。自身の回想が挟み込まれる構成になっていて、厚い一冊だけど飽きずに読めました。依存症自体に取り組む道筋は長く、決定的な答えは存在しない。国や文化によっても扱いは違うと思うし、一方的な禁止や弾圧は役に立たないことは明白。ですが、やはり生活と人生を破壊する可能性が高いものであることには間違いないわけで、難しい、本当に難しい課題だと思いました。

  • タキタカンセイ

    アルコール依存症になった精神科医による米国の依存症「治療」史。著者本人の生々しい体験、医師として目撃した依存症患者の姿、そしてアメリカという社会がどのように依存症の人びとを扱ってきたかという歴史、この三つの「物語」が互いを照射していて大変に興味深い。依存症は、薬物やアルコールそのものの問題ではなく、結局その人に内在するもの欠落感や衝動の問題である、という「結論」に毎日チューハイ2本飲む自分も深く頷いたのでありました。

  • バーニング

    自身も元依存症患者であったという個人史的なエッセイと、近代以降の依存症の治療や刑罰の歴史を織り交ぜた一冊。元当事者であり現在は精神科医として治療者にあたる著者の視点は治療する側とされる側の双方の経験を持つ強みがあり、非常に冷静に歴史を観察していることもよくわかる一冊だ。刑罰的な厳しさと、経済的なコストの低い治療プログラムを両立してきたアメリカは松本俊彦の言うように政策的には後進国なのだろう(p.342)。オバマ政権でようやく好転したようだがトランプ政権第2期ではまた後退しかねないのが難しいところである。

  • やいっち

    一週間余りを費やして読了した。曲がりくねった長い、先の見えない道を旅した気分。転記したい箇所…付箋を貼った下りが多数にのぼった。転記は諦める。解題から数か所だけ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items