カーラ・コルネホ・ヴィラヴィセンシオ

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わたしは、不法移民 ヒスパニックのアメリカ

カーラ・コルネホ・ヴィラヴィセンシオ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784766428964
ISBN 10 : 476642896X
Format
Books
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2016年のトランプ大統領の当選に刺激され、本書の執筆を決意した著者は、自らも不法移民である立場を利用して、不法移民コミュニティへの旅を決行する。スタテンアイランドで不当に搾取される日雇い労働者、グラウンド・ゼロの清掃作業でさまざまな疾患に罹患し健康被害に苦しむ労働者、医療の恩恵を被れず、代替医療やブードゥーといった民間宗教に走らざるをえないマイアミの不法移民、フリントの水汚染公害で鉛中毒の子を産み苦しむ母親、父親が国外退去となり、打ちのめされるクリーヴランドの家族、移民の親を持つことに悩み苦しむニューヘイヴンの子どもたち、そしてカーラ自身の物語をこれらの記録に織り交ぜながら、彼女を数年間エクアドルに置き去りにせざるをえなかった両親の決断や彼らへの愛憎などを振り返る。ただ克明に不法移民を取り巻く状況やそのメンタリティを描き、個人的で深い共感を呼ぶ彼女の明晰な筆致は、人種主義的・反移民的な思想を抱く人びとへの静かで強力な反論となっている。全米図書賞Finalist。

目次 : 第1章 スタテンアイランド/ 第2章 グラウンド・ゼロ/ 第3章 マイアミ/ 第4章 フリント/ 第5章 クリーヴランド/ 第6章 ニューヘイヴン

【著者紹介】
カーラ・コルネホ・ヴィラヴィセンシオ : 1989年エクアドルで生まれる。4歳でアメリカに渡る。両親とともに不法移民として暮らす。10代から、音楽記事をはじめとして、新聞・雑誌に寄稿する。2011年ハーヴァード大学卒業。イェール大学大学院でアメリカンスタディーズを研究。ABD(博士号取得に必要な研究論文以外完了)。オバマ政権下でDACA取得者となる。現在はアメリカ市民権を取得済み。2010年に『デイリー・ビースト』に匿名で発表した「わたしはハーヴァード大学在学中の不法移民」が注目を集めた。2016年のトランプの大統領選出の翌日に執筆を決意した本書(自身は「クリエイティブ・ノンフィクション」と位置づけている)は2020年の全米図書賞ノンフィクション部門のショートリストに入り、ベストセラーとなる

池田年穂 : 1950年横浜市生まれ。慶應義塾大学名誉教授。タナハシ・コーツやティモシー・スナイダーの作品のわが国における紹介者として知られる。移民問題や人種主義に関心が深く、訳書も数多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • どんぐり

    著者のヴィラヴィセンシオ(1989-)は、4歳のときに神の王国(エクアドル)から両親の後を追って渡米した。ハーヴァード大学で学び、オバマ大統領時代に不法入国した若者の救済制度「DACA」で米国の市民権を取得し、ドリーマとなった。現在、ジャーナリスト/作家として活躍する彼女は自身の体験を交えて、スタテンアイランド、グラウンド・ゼロ、マイアミ、フリント、クリーヴランドなどでヒスパニックの不法移民を取材しリポートする。ニューヨークの日雇い労働者の多くが不法移民で、彼らが就ける仕事はアメリカ人のやらない仕事だ。→

  • nobi

    彼女自身危ういメンタルであるのに、自らもそうであったアメリカの不法移民の話をひたすら聞き、書き留める。血の気の多さと人懐っこさを感じるスペイン語の語感そのもののような語り。そのテンポの良さ、パワーが凄い。2001年WTCタワー倒壊2014年〜ミシガン州フリント市の水道水鉛汚染など、社会問題があれば“不法移民”は例えば瓦礫処理員として駆けつけても非白人として蔑ろにされる。殆どは辛い話でも“さまざまな個性の持ち主”に出会える。アルコール依存症の男が自ら死に直面しながら、痩せたリスを介抱する聖人譚のような話も。

  • ヘラジカ

    知ること、想像することが社会を理解するためには必要不可欠である。陳腐ではあるが、それがこの本を読んでまず思い浮かんだ感想だ。のほほんと生活していて得られる情報なんて限られているのだから、確たる知識を持たずに何らかのスタンスを取ったり、物事を批判することはやめようと思わせてくれた。優れたルポルタージュでありながら、非常に慎ましやかな(それでも力強い)自伝でもある良書であった。日本に住んでいれば遠く離れた異国の”他人事”だと切り捨てることは、決して出来ないだろう。

  • kan

    以前米国でasylum seekersに英語を教えていたが、本書のundocumented immigrantsと同様、多くの人は英語が話せないまま肉体労働の職に就き、英語教室に戻ってこなかった。Know Your Rightsの活動にも関わったが、本書の通り権利の概念に加え、個々の境遇や行動規範も受け入れ国と異なるため、社会の対応の難しさ、行政の限界、差別と分断が避けられないことを実感した。本書では個々の顔が見えるような語り方で、著者の人生と交差させながら実態を描き、ここ数年の社会様相がよくわかった。

  • DEE

    不法移民である著者が、同じくアメリカで虐げられながら暮らす不法移民たちの話を聞いたルポ。彼らは本当に「見えない人々」なんだな。仕事、医療、教育など当たり前のものが当たり前でない生活。島国日本ではなかなか実感が湧かないけど、そういう人たちが間違いなく存在しているというアメリカの暗部。

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