Books

別の人

カン・ファギル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784909910103
ISBN 10 : 4909910107
Format
Books
Release Date
March/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

受け入れがたい暴力にさらされたあとも人生は続く。そのとき記憶は人をどう変えるのか。女性たちをとりまく性暴力を描く現代韓国フェミニズムを代表する作家の初邦訳。

【著者紹介】
カン・ファギル : 姜禾吉。1986年、全州市生まれ。2012年、短編小説「部屋」でデビュー。以後、一貫して女性を襲う理不尽と絶望を書き続け、韓国のフェミニズム作家の先頭を走る存在。2017年、短編小説「湖―別の人」で第8回若い作家賞、初の長編である本書『別の人』で第22回ハンギョレ文学賞を受賞。「最近急浮上しているヤングフェミニストの声が、具体的につめこまれた作品」と評され、ベストセラーとなる。2019年、イギリスで発行された韓国文学ショートストーリーシリーズに短編「Demons(英題)」が選ばれ、大きな話題となった。2020年には「飮福」で第11回若い作家賞大賞を受賞

小山内園子 : 1969年生まれ。東北大学教育学部卒業。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • アマニョッキ

    圧倒的だった。もう本当に恐ろしいエネルギーを持った小説。文章は簡素で平易だが、それだけに本質が顔面にぶち当たってくる。時速120kmでパイ投げつけられてる感じ。これ被弾しないひとおりますのん?というね。そしてときに記号は言葉よりも饒舌だということを知る。もうしんどい。えぐいて。だれでも自分がかわいいし自分を被害者だと思っている。だけどそれなら世の中に加害者なんているはずないよね。んもう、わたしの語彙力じゃ無理。とにかく読んで体験してこの圧倒的八方塞がりを。風穴あけないと窒息しちゃうよ。

  • 星落秋風五丈原

    アンジンでジナが出会うのは、大学の同級生で表向きは優雅なカフェの女主人でありながら、過去の性被害の記憶が夫婦生活にも影を落としているスジン、若年妊娠と中絶を経て恋愛断ちを決心したダナ、彼女達のお手本的なポジションにいながら学生達には馬鹿にされ、「息子」ではなく「娘」だったために将来の選択肢を狭められ続けている女性教授のイ・ガンヒョン。ジナが会えなかった女性もいる。自分らしく前進することを決めた矢先にこの世を去ったユリで、生前の評判は酷かったが、実は彼女もDV被害者だったことがわかる。

  • ヘジン

    圧倒され、打ちのめされた。女性も男性も、この本読んで少しも痛みか後ろめたさ、あるいはその両方を感じない人はいないのではないか。括弧書きが続くくだりは衝撃だった。こんな描写で苦痛を表現した文章は見たことがないが、それだけで充分すぎるほど伝わる。日本の法律も韓国の法律と同じ。法定刑は変わらないのになぜ「準」をつけてわざわざ区別しようとするのか、さっぱり理解できない。そうじゃない国もあるのに。

  • 二人娘の父

    衝撃…。この読後感を、どう表現したらいいのか…。しばらくの間、様々な思いが頭をよぎり、感想をまとめられずにいたが、意を決して。男性を自認する私としてはやはり心にザラザラしたものが残るのは、男性側視点で書かれる「大人にならなきゃ」「真空掃除機」などの章である。記されている心理はまさに最悪のミソジニーであり、アンチフェミニズム。ただしそれは社会の中にあまりにも自然に根付き沈殿したヘドロのようになっている。私が目を向けるべきは、このヘドロの中に自分がいる、という事実である。においを感じさせる小説でもある。

  • Schunag

    「信頼できない語り手」系心理サスペンスの話法に強力なメッセージ性を載せた傑作。読後茫然としてしまった。「信頼できない語り手」ものなのは間違いないですが、複数の語りが縒り合されてできている構造なので、語り手によって「信頼できない」度合いは異なり、そこがまた読みどころになっています。告発/自戒の書としてクリスティー『春にして君を離れ』を思い出しながら読みましたが、こちらには(痛苦を伴いつつも)未来に向かって開いてゆくようなラストが用意されています。トマス・H・クックなどの海外ミステリをお好みの方にもおすすめ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items