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わたしの香港 亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズIV

カレン・チャン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784750517919
ISBN 10 : 4750517917
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

家族との対立、高い家賃と狭い部屋、市民間の格差や分断…香港で生きることに苦悩する著者はやがてその街の文化の中に居場所を見出すが―都市から自由が消えていく様にともに迷い、引き裂かれつつも、そこで生きようとする人々の姿に迫っていく。ミレニアル世代の著者が記録する激動の一九九七年から二〇二〇年。

目次 : 二〇二一年、香港の地図/ 第1部(一九九七年/ 祭りとしきたり/ パラレル・ワールド)/ 第2部(二〇〇三年/ 二十二人のルームメート/ 二〇一四年/ 五里霧中)/ 第3部(インターナショナル・スクール出身者/ 言語を裏切る者/ 工場へようこそ/ 煉獄の都市)

【著者紹介】
カレン・チャン : 1993年中国深〓に生まれ、香港で育つ。香港大学で法学とジャーナリズムを専攻。卒業後は、編集者・ジャーナリストとして活動する。香港のデモやカルチャーシーンを取材し、国内外に向けて執筆。「ニューヨーク・タイムズ」、「フォーリン・ポリシー」などに寄稿している。「ワシントン・ポスト」、「エコノミスト」で年間ベストブック(2022年)に選出されるなど、反響を呼んだ本書が、デビュー作となる

古屋美登里 : 翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • まーくん

    読み友さんの感想に「面白いかと言われれば面白くない。読み進めるにはエネルギーがいる。」というユニークなものがありましたが、確かに面白くない。1993年生まれの著者の半生が’97年に中国に返還された香港の一国二制度の”破綻”に至る四半世紀の歴史と絡み合いながら語られる。「返還」は著者4歳の時のことで、彼女の半生はほぼ”中国の香港”の時代に生きていると言える。彼女は労働者階級の家庭に属しているにも拘らず、小学校はインターナショナルスクールという富裕層子弟が通う英語で教育を受ける学校に通った。→

  • 踊る猫

    この著者はきわめて聡明な人物と見た。そして、同時に(下衆な表現になるかもしれないが、それ相応の「生きづらさ」を抱えつつ)全力を込めて自らを開示することに挑む勇気をも備えた、恐るべき力を秘めた人であるとも。確かにここで語られる香港像をそのまま鵜呑みにしてはいけないだろう。あくまで著者というフィルターを通した香港であり、ゆえにフェアな立場から書かれたルポルタージュを期待すると火傷を負う。しかし、ここまで自らのよって立つ土地を愛憎を込めて語れるものだろうか。そう受け取ると、この「メモワール」が愛おしく思えてくる

  • 踊る猫

    香港とはどういうところなのか。著者はまったく不器用で嘘がつけないたぐいの人のようで(だからこそ精神を病み、赤裸々に綴るように精神科の門を叩くことにもなるのだろう)、ぼくたちがよく知るパブリックイメージとしての香港をそのままなぞることを嫌い、そこに生きた人間しか記せなかった空気をそのまま表象しようとする。その表現の過程で著者は「ここまでやるか」と読者たるぼくをたじろがせるほどさまざまなことがらをあからさまに記し、彼女がどんなコネクションによって生きながらえてきたかにも触れる。その切実な筆致をどう受容すべきか

  • 踊る猫

    「刺さる」1冊だと思った。ぼくはついつい香港を扱った作品の中に「メディアが流布した」「おなじみの」風景を見てしまう。洗練された先端をゆく都市にして、催涙ガスの匂いが漂う自由民主化の土地でもある、と。違う、とこの著者は冷や水を浴びせる。著者はカミングアウトするのに勇気を要しただろう自らの生きづらさにあふれた半生まで綴って、そうした既存の香港を描くジャーナリズムが見ようともしない「わたしの香港」を克明に描写する。それは世界的な風潮である英語帝国主義やオリエンタリズムをも指弾する域に達しこちらを冷徹にたたっ斬る

  • 星落秋風五丈原

    たちの国日本は、敗戦によって連合国―アメリカに占領され、民主化対策が施された。国の制度等は変わったが、全く別の国になることはなかった。例えば、言葉が変わることも、民族名が変わることもなかった。しかし、香港は違った。返還前に香港に行った。狭い土地に多くの人が住むためには、高層ビルが建つしかないのだな、と納得の、歩くと照り返しが眩しい外観だった。中国語も勉強していたが、香港へ行っても、英語が通じるので楽だった。中国でありながら、中国ではない場所ということは、二重性を感じることはなかった。

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