カチュール・マンデス

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童貞王

カチュール・マンデス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336059451
ISBN 10 : 4336059454
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

狂王ルートヴィヒ二世と巨匠ワグナーに材を得た絢爛たるモデル小説。俗界から隔絶された美と幻想の人工楽園に住み、夢を現実に生きた美貌の純潔王の、聖なる悲劇の物語。本邦初訳。

【著者紹介】
中島広子 : 1946年生れ。大阪市立大学名誉教授(専門分野はフランス世紀末文学・文化)

辻昌子 : 1974年生れ。大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程修了、大阪市立大学非常勤講師(専門分野はフランス世紀末文学・文化)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 星落秋風五丈原

    一部の関係者が存命中に書かれたせいか、ワグナーに対してはわりと控えめ、お亡くなりになっているル―ドヴィヒに対してはとことん突っ走るキャラに設定。ラストはまるで三島由紀夫の『金閣寺』。美に殉じたというよりは、肉感的に迫って来る女性グロリアーナ=現実への恐怖からただ逃れたくて死に走ったとも思える。一番ツボだったのは第二部の初登場シーン。羊飼いに扮して笛を吹くのはいいが白い毛皮をまとうあたりでごっこ遊びから抜けられていない。水車小屋作ったアントワネットといいどうして滅びの君は揃いも揃ってごっこ遊びに逃げるんだ。

  • TSUBASA

    チューリンゲン王ルートヴィヒ二世は詩に耽溺していたが、生々しい性の営みを目の当たりにして愛のおぞましさを感じてしまう。あらゆる男を虜にする女を前にした王は。実在したルートヴィヒ二世やワーグナーなどの人物をモデルにした小説とのことだったが、そのモデルの人物がなっかなか出てこないし、くどくて読みにくい文体だった。しかしルートヴィヒやワーグナーが生きていた時代に書かれていて、しかもワーグナー音楽の力を世間に知らしめた作品だったとは。その時代の作品にしてはなかなかスキャンダラスな要素が多かったのは興味深い。

  • ラウリスタ〜

    フランス19世紀末のワーグナー熱を引き起こした作品、なんて真面目に読んでいたら・・・。3部構成、一部でヒロインの大女のヴィーナス娼婦グロリアーナの物語、2部で主人公のフリードリヒ王の物語(いかに女性恐怖になったか)、三部でこの二人の不可能な出会い。1部は素晴らしい出来、2部はどうだろう、ルートヴィヒ2世をモデルにしている物語の根幹だが、過去の回想に頼りすぎか、筋の一貫性に難あり。3部は付け足しというか、やっつけというか、ラストはドタバタコメディーぶりには笑うしかない。しり切れとんぼ感は否めない。

  • Pustota

    翻訳のこのタイトル、書店ですごく目立つ。訳としていかながものかと思ったけど、ぴったりだ。天上のもの、精神的なもの、純粋なものに憧れて、肉欲と俗世に嫌気がさした若い王子。童貞をこじらせすぎである。正反対の存在である根っからの娼婦は、あくまで自分に忠実に生き、人間のそういう醜さも全てのみ込もうとする。二人にとって音楽が特別なものであるのに、その意味合いが全く異なるのが面白い。言葉の表現が一つひとつ芝居がかっているが、だんだんそれが魔術のようにこちらの心を捕えだす。

  • 黒猫グリ子

    立派な函入り書籍、帯には「耽美主義者(ルードヴィヒ)と魔術師(ワーグナー)」とある。幻想小説とまではいかなくても王の唯美妄想の小説を期待した。ラスト数ページの受難劇は本当に素晴らしく感動した。が、それ以外はワーグナーが一瞬しか登場しない、ルードヴィヒは現実に悲観するばかりで人工湖にまでゾフィー的な姫に押しかけられ可哀想、そしてこの2人が全く登場しない部分が長過ぎる。ラストが実際の王の死を予見される美しいものだが、それ以外は大衆小説のようで少しバタバタし過ぎているかなと感じた。タイトルは素晴らしい!

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