オーギュスト・コント

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コント・コレクション 科学=宗教という地平 白水iクラシックス

オーギュスト・コント

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560096109
ISBN 10 : 4560096104
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「精神的権力」論は知的反動か?


果てしない分業と専門分化が進行する現代社会において、科学はいかなる相貌を帯びて現れるか? 科学と社会が引き裂かれたポスト311を乗り越えるための基本図書を瑞々しい新訳で!


「不断の専門分化から……精神は一方で鋭くなるとしても、他方では疲弊してゆくことになる。……これにより、一個人であれ、一国民であれ、それぞれの個々の活動が、並行してますます複雑化していく社会活動の全体とどのように関係しているのかが、自分自身の能力ではだんだん把握できなくなっている。」(精神的権力論より)


集権化と分業に抗して
「不断の専門分化から精神は一方では鋭くなるとしても、他方では疲弊してゆくことになる。これにより、それぞれの個々の活動が、並行してますます複雑化していく社会活動の全体とどのように関係しているのかが、自分自身の能力ではだんだん把握できなくなっている」。


フランス革命は、旧体制の桎梏から人間を解放したが、それはむき出しの「力」にすべて委ねることでもあった。「自己統治」という精神的契機は、未曾有の勢いで進展する行政の集権化や分業に跡形もなく呑み込まれてゆくことになる。


『ソシオロジーの起源へ』に続く本巻は、「知的反動」として不当に一蹴されてきたオーギュスト・コントの思想に新たな光を当てるものである。
本邦初訳の論考を通じて浮かび上がってくるのは、このむき出しの力に抗するための精神的拠点を探るコントの姿である。それは同時代を生きたアレクシ・ド・トクヴィルに重なるとともに、実証主義・社会学・科学というコントの巨大な構築物の基底をわれわれに示してくれる。
こうした点は、科学が先か産業が先かを巡って、最終的に師弟関係を解消することになった師サン=シモンの論考を巻末に付すことでよりいっそう明らかになるだろう。
本邦初訳・新訳で贈るコント・コレクション完結!


[目次]
科学と科学者の哲学的考察
精神的権力論
ブルセ「興奮論」の検討
資料
社会契約論──産業体制の樹立を目的とした研究の続編[サン=シモンによる序言]
産業者の教理問答──第三分冊[サン=シモンによる序言]
実証政治学体型──第一巻第一部<[コントによる序言]
訳注/年譜/訳者解説 科学と産業の相克──コントとサン=シモン


オーギュスト・コント Auguste Comte 1798-1857
南仏モンペリエ生まれ。パリの理工科学校に学び、1817年から師サン=シモンの協力者となる。その間に、いわゆる「三状態の法則」を発表。1824年に師と決別後は、妻の出奔、自殺未遂事件など私生活では恵まれず、J・S・ミルらの財政支援を受けながら一生を在野で過ごした。コントの実証主義の出発点は、革命と戦争で混乱した19世紀前半の社会の再組識という実践的問題関心にある。いまだ形而上学状態にある政治学を実証化(実証政治学=社会学)し、精神的・知的不統一に起因する社会的アナーキーの克服を自らの課題とした。彼はまず『実証哲学講義』(1830-1842)で、自身の造語である「社会学」(sociologie)の創設を通じた学問の知的統一によってこの課題の理論的基礎を固め、1848年の人類教の宣言以降、『実証政治学体系』(1850-1854)では宗教的共感に基づく科学者=司祭と民衆の幅広い信頼関係の再構築を目指した。コント・コレクションはコント自身が晩年にセレクトした社会哲学論集である。


訳者:杉本 隆司(すぎもと たかし)
1972年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。ナンシー第二大学DEA課程修了。現在、一橋大学大学院社会学研究科特別研究員。主な著訳書に『社会統合と宗教的なもの ─ 十九世紀フランスの経験』(共著)、マチエ『革命宗教の起源』(以上、白水社)があるほか、ド・ブロス『フェティッシュ諸神の崇拝』(法政大学出版局)を翻訳して日仏社会学会奨励賞を受賞。




【著者紹介】
オーギュスト・コント : 1798‐1857。南仏モンペリエ生まれ。パリの理工科学校に学び、1817年から師サン=シモンの協力者となる。その間に、いわゆる「三状態の法則」を発表。1824年に師と決別後は、妻の出奔、自殺未遂事件など私生活では恵まれず、J・S・ミルらの財政支援を受けながら一生を在野で過ごした

杉本隆司 : 1972年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。ナンシー第二大学DEA課程修了。現在、一橋大学大学院社会学研究科特別研究員。ド・ブロス『フェティシュ諸神の崇拝』(法政大学出版局)を翻訳して日仏社会学会奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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