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新しい人生

オルハン・パムク

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784894347496
ISBN 10 : 4894347490
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

トルコ初のノーベル賞受賞作家が、現実と幻想の交錯の中に描く、若者の自分探しと、近代トルコのアイデンティティの葛藤。そして何よりも、抗いがたい「本の力」をめぐる物語。

【著者紹介】
オルハン・パムク : 1952年イスタンブル生。3年間のニューヨーク滞在を除いてイスタンブルに住む。処女作『ジェヴデット氏と息子たち』(1982)でトルコで最も権威のあるオルハン・ケマル小説賞を受賞。以後、話題作を発表し、国内外で高い評価を獲得する。1998年刊の『わたしの名は紅』(邦訳藤原書店)は、国際IMPACダブリン文学賞、フランスの最優秀海外文学賞、イタリアのグリンザーネ・カヴール市外国語文学賞等を受賞、2006年度ノーベル文学賞受賞

安達智英子訳 : 1967年東京生まれ。1990年多摩美術大学立体デザイン科卒業。通訳・翻訳業。インテリアデザイン、トルコ民家研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • どんぐり

    トルコのノーベル賞作家パムクの小説のなかでも読解力を要する本。「本を読む前にはぼくにはある世界があった。本を読んでからそれは別の世界になってしまった」なんていうことに辿り着くこともなく、結局はよくわからなかった。それは、TurkeyとTurkiyeの外国語表記のように、東西の文化の狭間にあるトルコ人のアイデンティティを問題にしているのかもしれない。主人公のメフメットはナーヒットを探しに、いくつものバスに乗っては降り、いくつもの町を巡る旅に出る。→

  • syaori

    「一冊の本を読んで、ぼくの全人生が変わってしまった」。そう話し始める主人公が語るのは、彼がその本に見たと思った新しい人生、「本当のもの」を探す旅。「バスを降りて次のバスに乗る」その旅で、彼の恋と執着、未来への期待と迷いに絡めて新しいものと古いもの、西と東の混融するトルコが描かれます。作者はそれらを描きながら、文化にしろ理想にしろ純粋なもの永遠のものを憧憬する私達に、そんなものはないのだと、素晴らしいものは「ちょうどここに、この瞬間の中」にあり、それに魂を吹き込むのは自分なのだと言っているように感じました。

  • ntahima

    【市図書30】初トルコ本なのでこれが普通なのかどうかは分からないが、冒頭から目眩く言葉の爆発、群れなす名詞の乱舞!波紋様に広がる母音調和の調べ。ネイティブにとっては『声に出して読みたいトルコ語』なのではと妄想してみる。何を言いたいのか最後まで理解不能だったが、広大な大地を、夜を徹して疾走する長距離バスの描写が鮮烈な印象を残す。読み直せばもう少し内容が理解できるかもしれないが、そういう類の本ではなさそうなので取りあえず返却することにする。いつかトルコを旅しながら読み返したい。『赤』と『雪』までは読むつもり。

  • 抹茶モナカ

    『雪』、『無垢の博物館』の読ませる作品のイメージが強かったのだけれど、それ以前の作品にあたる本作は前衛的で驚いた。詩的な作品世界で、難解。挫折しそうになったけれど、頑張って読んでいたら、後半面白く読めた。1冊の本との出会いから、バス旅行を繰り返して、殺人者にまでなってしまう、という訳のわからない話なんだけど、パムクの文章って世界文学のレベルにこの時点で達していて、文章だけでウットリしてしまった。でも、何度か読み返さなくては、理解しきれない印象の本ですね。

  • 秋良

    んー、難しかった。一冊の本をきっかけに始まる人生の旅。トルコの西側(資本主義)に対する憧れ、劣等感、反発などの複雑な感情が読み取れる。序盤はタブッキのレクイエムなんかに似てると思ったけど、終盤は違った。なんとも感想が書きづらい作品。

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