ケストナーの戦争日記 1941-1945

「決めたぞ。戦時下の日常で起きた重要なことを、きょうからひとつひとつ書き残すことにする。」(一九四一年一月十六日)――戦時下に密かにつづられた日記。第三帝国の下劣さ、馬鹿らしさを批判し、空襲や迫害など戦争の中の日常を鋭い観察眼で描いたこの記録から、今わたしたちは何を読み取ることができるだろうか。

【著者紹介】
エーリヒ ケストナー : １８９９‐１９７４。ドイツの児童文学作家、詩人、小説家、劇作家。ドレスデン生まれ。貧しい生活のなかから師範学校に進む。第一次世界大戦で召集される。除隊後に大学に進学、新聞社に勤める。１９２９年『エーミールと探偵たち』で成功をおさめたが、やがてナチスにより圧迫を受ける。１９６０年、国際アンデルセン賞受賞

酒寄進一 : １９５８年生。翻訳家。和光大学教授。上智大学を卒業後、ケルン大学、ミュンスター大学に学ぶ。ドイツの児童文学やファンタジー、ミステリなど幅広い作品の紹介を手がける

スヴェン・ハヌシェク : １９６４年生。ドイツ文学ならびにケストナー研究者、文筆家、ミュンヘン大学員外教授

ウルリヒ・フォン・ビューロー : １９６３年生。マールバッハ・ドイツ文学文書館所属

ジルケ・ベッカー : マールバッハ・ドイツ文学文書館にて長年ケストナーの遺稿整理作業などに従事。現在、ブレーメン市立図書館に勤務（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）