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創られた伝統

エリック・ホブズボーム

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784314005722
ISBN 10 : 4314005726
Format
Books
Release Date
June/1992
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ハチアカデミー

    伝統とは「長い年月を経たものと思われるが、たいていは100年程度で成立したもの、または捏造されたもの」であるという指摘から幕をあける。伝統が「創られる」背景には誰かの思惑、意図がある。それは「集団の社会的結合、帰属意識の確立」「権威・地位の正当化(優越意識の促進)」「信仰や価値体系の根拠付け」のためと、序論でボブズボームは指摘する。本書の主眼は、伝統が作られたものであることを暴くのではなく、何故作られたのかを考察することにある。「国民国家」「ナショナリズム」批判のための鋭い視座を与えてくれる一冊。

  • Piichan

    藤井青銅氏の『「日本の伝統」の正体』が話題になっていますが、伝統を「創る」ことは諸外国にもみられ、社会の近代化で国民を統合するのに不可欠だったということがよくわかります。建国の歴史が浅いアメリカではどうなのかが知りたいです。

  • きいち

    30年前なんだ、すごいな、この概念提起は、先入観取っ払って今を考える多くの論者の考えの源になってる。植民地インド・アフリカ、内なる植民地であるスコットランド・ウェールズと並列に英国王室が扱われて普遍性は充分。/そして考えが及ぶのは日本。日本人が伝統を感じる生活様式にせよ家族形態にせよ国家神道にせよ、出自は明治初年=1870年代〜昭和初年=1920年代と見事に同時代。「近代」の影響力の強さを思い知る。そして今。伝統が創れなくなったのか、それとも創らないのか、いや実は今も創られているのか?さあ、さあ。

  • イボンヌ

    「ホブズボウムの伝統は、それがきわめて政治的な意図をもって創られるところに力点がおかれている」P475 まさに教育勅語のことだろう。 政治家が伝統を口にしだしたら、要注意だ。 そんな内容ではありませんが。

  • yamikin

    ボブズボウムのこの議論をある意味きっかけとして社会科学系の論文ではこの手の歴史の〈解体〉を施す論文が量産されました。我々は最早創られた伝統を前提にして議論を進めていかねばならない。そこで見られた権力構造や変化がもたらしたもの。その観察へと歴史研究の視座は動いているのではなかろうか

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