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ISBN 10 : 4766422007
Content Description
本書は、1964年から逝去する2012年までの約50年の間におこなわれた講演原稿をもとに、ホブズボーム自身が手を入れ、1冊に編みこんだ遺作である。ホブズボームは、歴史家として、これまでも社会的現実と芸術の間に横たわる奇妙な絡まりについて筆をとってきたが、本書では、特に彼自身の文化的背景となっている中央ヨーロッパのドイツ語圏をとりあげ、19世紀に勃興した資本主義産業化のもとで生まれた「ブルジョワ(高級)」な社会と芸術が、第1次世界大戦を契機として、いかに破壊されていったかを述べる。ブルジョワ「近代」の価値観とはなんだったのか、それに絡みつく「芸術」の概念はどのように変容したのか。「二重革命の時代」「資本の時代」「帝国の時代」「極端な時代」、そして、破断の時代―。ホブズボームが、最後に読者に伝えたかった「20世紀」とは何か。
目次 : マニフェスト/ 第1部 「高級文化」窮状の今(芸術はどこへ行く?/ 文化共生の世紀? ほか)/ 第2部 ブルジョア世界の文化(啓蒙と成果―一八〇〇年以降のユダヤ人才能の解放/ ユダヤ人とドイツ ほか)/ 第3部 不確実性、科学、宗教(未来への不安/ 科学―社会的機能と世界の変容 ほか)/ 第4部 芸術から神話へ(ポンと飛び出す芸術家―ポップ化する芸術家、爆発する文化/ アメリカン・カウボーイ―国際的な神話?)
【著者紹介】
エリック・ホブズボーム : イギリスの歴史家。1917年エジプトのアレキサンドリアでユダヤ人の家庭に生まれ、幼年時代をオーストリアのウィーンやドイツのベルリンで過ごした。ドイツでヒトラーが政権を掌握したことにより、1933年に渡英。ケンブリッジ大学で学び、第二次世界大戦後、ロンドン大学バークベック・コレッジで教鞭をとりつつ、社会主義知識人としてさまざまな活動を行った。2012年10月、ロンドンで死去
木畑洋一 : 成城大学法学部教授、東京大学名誉教授。専門は、国際関係史・イギリス帝国史・国際関係論。東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。主な著作に『帝国のたそがれ―冷戦下のイギリスとアジア』(東京大学出版会、1996年、大平正芳記念賞受賞)など
後藤春美 : 東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は、国際関係史、イギリス帝国史。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。オクスフォード大学大学院近現代史研究科博士課程修了(D.Phil.)
菅靖子 : 津田塾大学学芸学部准教授。専門は、近現代イギリス史、デザイン史。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。ロイヤル・カレッジ・オヴ・アート博士課程修了(Ph.D.)
原田真見 : 北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授。専門は、ニュージーランド史、地域研究。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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