エリザベス・ボウエン

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エリザベス・ボウエン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794968685
ISBN 10 : 479496868X
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ステラの部屋に招かれざる客、ハリソンが押し入ってきた。彼女の愛するロバートが、敵国のスパイであることをほのめかし、黙っていてほしければ…とステラに関係を迫ってくる。ロバートがスパイなのかどうか、本人に聞けばわかるはず。でも、もし本当にスパイだとしたら、このままふたりの関係を続けていくのは難しい…。恋人どうしであっても詰め寄れない難問をかかえ、ステラは戦時下のロンドンを彷徨う。先行きのない人々の倦怠が、夕暮れに漂っている。この厄介な状況は戦争のせいなのか、それとも、この現実があってこそのふたりなのか。第二次大戦下のロンドンの実相を描き、ボウエンの哲学的ともいえる人間考察が、その深淵をみせる傑作長編。

【著者紹介】
エリザベス・ボウエン : 1899‐1973。アイルランドのダブリンに生まれ、ロンドンに没する。生涯で十編の長編小説と、約九十の短編小説を執筆。代表作「パリの家」がイギリスで二十世紀の世界文藝ベスト50の一冊に選ばれるなど、作家として高い評価を得ている。晩年の作「エヴァ・トラウト」は1970年のブッカー賞候補となる

太田良子 : 東京生まれ。東洋英和女学院大学名誉教授。英米文学翻訳家。日本文藝家協会会員。2013年、エリザベス・ボウエン研究会をたちあげ、その研究と紹介に力を注ぐ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイ

    第二次大戦下のロンドンでの恋物語…、だけでなく、さすがスパイ本場の国だけあって、恋とスパイの絡んだお話。日に日に空襲は厳しくなる。恋の会話が交わされている間のBGMには爆弾の音。ベビーカーで連れ出した赤ん坊には、爆撃機を見せてみる。恋人はスパイかもしれず、スパイであるとしたら果たして愛はある関係なのか?ともっと苦悩しそうなのだが、オロオロはしても強いヒロインたち。基本は恋愛物だからだろうが、緊迫感が足りなく思え、最後まで乗り切れなかった。

  • まふ

    ボウエン3冊目。前2冊とは異なり、若干サスペンスめく筋立てだったが、最後は実にあっけなく拍子抜けした。ごちゃごちゃした人間関係を好んで書くのはこの作者の好みなのだろう。彼女の得意技は複雑な人間関係を作り出すために主人公およびその周囲は多くが<離婚歴あり><前妻・前夫の子供><甥姪>などがいろいろと現れて読者のアタマを攪乱させる方法だ。終わってみれば基本のプロットはさほどこんがらかっているわけではない。⇒

  • NAO

    最初のステラとハリスンの会話のシーンからはステラはそこそこ理知的な印象を受けるのに、それ以後彼女が逡巡する様は、結婚離婚を経験し子どもも一人いる女性にしては幼すぎるような気がしてならなかった。しかも、ステラの苦悩にも、ハリスンの苦悩にも、緊迫感がまるでない。そして、何より、読みにくい文章だった。

  • ゆりあす62

    図書館本。★★★★☆ 結構どっぷりとボウエンにはまりました。女主人公ステラの不思議な三角関係に、ステラとルウイ、境遇のまったく違う女二人の偶然の出会いが重なり、物語は語り口同様かなり複雑に展開。戦時下のロンドン、特殊な環境でどう生きていくのか? ラスト、ルウイの姿は映画のワンシーンようで忘れがたい。

  • 星落秋風五丈原

    【ガーディアン必読1000冊】第二次大戦下のロンドン。突然訪ねてきた男性ハリソンから、恋人ロバートがドイツのスパイだと告げられたステラ。彼と別れて自分とつきあうよう迫られてにわかにロバートへの疑念を抱き始める。相変わらずヒロインが話そうかどうしようか、と逡巡するシーンが多くイライラ。知的に見えるステラですら、恋の前では少女のよう。

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