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ゾラ・セレクション 第5巻

エミール・ゾラ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784894343757
ISBN 10 : 4894343754
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2004
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

“現代社会”を描いた最初の作家ゾラの本格的著作集。本巻は、現代消費社会そのものを彷彿とさせるデパート小説第1号。19世紀後半のフランスにおける大衆消費社会の牽引役となったデパートの躍進を描く。

【著者紹介】
エミール・ゾラ : 1840年、パリに生まれる。フランスの作家・批評家。22歳ごろから小説や評論を書き始め、美術批評の筆も執り、マネを擁護した。1862年、アシェット書店広報部に就職するが、1866年に退職。1864年に短編集『ニノンヘのコント』を出版、1865年に処女長編『クロードの告白』を出版。1870年、アレクサンドリーヌ・ムレと結婚する。1871年、ライフワークたる『ルーゴン・マッカール叢書』第1巻『ルーゴン家の繁栄』を出す。その後『居酒屋』、『ジェルミナール』を経て1893年、『パスカル博士』をもって『ルーゴン・マッカール叢書』は完結。また自然主義文学の総帥として論陣を張り、『実験小説論』を書く。1891年、文芸家協会会長に選出。1897年暮れからドレフュス事件においてドレフュスを擁護、1898年1月、「私は告発する!」という公開状を発表。そのため起訴され、イギリスに亡命。翌年に帰国、空想社会主義的な『豊穣』『労働』などを書いたが、1902年9月29日、ガス中毒により急死。1908年に遺骸はパンテオン廟に移された

吉田典子 : 1953年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、神戸大学国際文化学部教授。専門は19世紀フランスの文学と社会文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • みつ

    バルザックをあれこれ読んだ後、実は初めてのゾラ体験。バルザックの描いた第二共和政までのフランス社会が第二帝政時代に至り、消費社会の到来を告げているように読める。その象徴としてのデパートの誕生とその発展、そこには多くの女性が勤務し、一方で従来の店舗は衰退する。華麗と落魄を対比させながら描いてゆくゾラ。周りに冷遇されながら主任にまでなり社長から熱烈な愛を寄せられ、その上職場の女性たちの労働環境改善にまで積極的なヒロイン像が魅力的。ゾラとしては珍しくハッピー・エンドとのことであるが、影の部分も同様に忘れ難い。

  • 星落秋風五丈原

     ヴァローニュから弟ジャンとペペを連れてパリにやってきたドゥニーズ・ボーデュが、まず目を向けたのは、叔父のラシャ&フランネル専門店ではなく、ボヌール・デ・ダム百貨店だった。ドゥニーズは、ジャンがパリの象牙職人の所で働けるようになったのを機に、叔父がパリに来るよう勧めた手紙を頼りにやってきたのだが、手紙を出した一年前とは様子が違っていた。近代的百貨店に押され、昔ながらの叔父の店は寂れていたのだ。叔父の店で就職することを考えていたドゥニーズは勝手が狂い、ボヌール・デ・ダムで職を得る。

  • ラウリスタ〜

    特に冒頭と第9章での陳列の描かれ方が面白い。あんまりにも陳腐なラストを迎えたのも、ショーペンハウアーの厭世主義が全盛期だったから、その反動であえてあんなお花畑なエンディングなんだ。前半でも偉そうにしていた貴婦人たちが、泥沼の消費地獄に陥って、万引きで捕まったり、破産して気が狂ったり、デパートのライバルだった小店主たちが自殺したり、病死したり、ホームレスみたいになったりと、主人公以外全員破滅のハッピーな物語。ええんかな。

  • tyfk

    恋愛小説としてはつまらないけど、百貨店そのものの描写や店員と客のかけひきなど、文化史的なところは面白かった。 鹿島茂『デパートの誕生』も読むか(目次を見てるとゾラのこの本の解説みたいな構成)。

  • ろべると

    19世紀末、パリには巨大なデパートがいくつもオープンし、これまでの古い小売店とは全く異なる大量の商品と豪華絢爛なディスプレイ、大々的な広告でパリ市民の度肝を抜いた。綿密な取材に基づくゾラの筆は押し寄せる女性客の渦と溢れ返る品物が織りなす、めくるめく商業主義の栄華を描いて余すところがない。また休日に店員たちが郊外の川辺でボートに乗りレストランの夕食を愉しむところは、ルノワールらの名画の一場面を彷彿とさせる。周辺の小売店を破滅させたデパートの面影は今はないが、ボン・マルシェなどで往時を偲ぶのも楽しいだろう。

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