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ISBN 10 : 4895861694
Content Description
ユダヤ人の外交史を古代から現代まで幅広く網羅した包括的な作品。?ヘブライ語聖書に始まり、古代イスラエル王国、世界中に離散したディアスポラの時代、近代シオニズム運動、そして現代イスラエル国家の外交政策に至るまで、ユダヤ人と他国(他民族)との関係を詳細に追っている。各時代の地図が計18枚掲載されていて、古代から現代に至るプロセスを理解するのに大いに役立つ。
本書は、ユダヤ人の外交史を「信仰(Star)」と「力(Scepter)」という2つの象徴的な軸で描き、ユダヤ人の外交政策が理想主義と現実主義のバランスによって成り立ってきたことを強調する。数千年に及んだディアスポラ(離散)と絶え間ない迫害の歴史の中で、ユダヤ人が生き残り、成功を収めることができたのは、強い歴史的使命感と、その使命を現実世界に絶えず適応させてきたからである。
さらに本書の特徴は、これまであまり扱われなかった地域を取り上げていることである。通常、イスラエルの外交史を論じる場合はパレスチナ問題を中心に据え、アメリカや周辺アラブ諸国との関係に限定したケースが多かった。本書では、欧米やロシアはもちろんのこと、中国、インド、日本をはじめとする東南アジア、アフリカや南米などの国々との関係を1つずつ取り上げ、交易、軍事協力、エネルギー政策など様々な分野での協力関係、あるいは敵対的な状況などを分析している。
原書(英語版)は2020年に出版されているが、その後の5年間で中東情勢は大きく変化した――2020年のアブラハム合意、2023年10月に勃発したハマス・イスラエル戦争、それに連動したレバノンのヒズボラとの戦闘、史上初となったイランからの直接攻撃、さらにシリアのアサド政権の崩壊――日本語版では、筆者がこれらの事件とイスラエルの動きを加筆し、最新版となっている。
イスラエルが建国されて以来、イスラエルについての印象は「戦火の絶えない国」「好戦的な国」などというものだろう。しかし、外交という側面で歴史を紐解いていくならば、「どうすれば他国と友好的な関係を築けるか常に模索し続けている」というもう1つのイスラエルの姿が見えてくるのである。
【著者紹介】
エマニュエル・ナヴォン : イスラエルを代表する国際関係問題の専門家の1人。1971年パリ生まれ、1993年イスラエルへ移住。パリ政治学院(Political Sciences PO)卒業。ヘブライ大学で博士号(国際関係論)取得。国防大学、ヘルツェリア学際研究センター(IDC)等の講師を務め、現在テルアビブ大学政治学部および大学院アバ・エバン外交講座講師、エルサレム戦略・安全保障研究所(JISS)の主任研究員、ヨーロッパリーダーシップネットワーク・イスラエル(ELNET・ISRAEL)会長
滝川義人 : ユダヤ人社会、イスラエル、中東軍事史の研究者。長崎県諌早市出身、早稲田大学第1文学部卒業、元駐日イスラエル大使館チーフインフォメーションオフィサー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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