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西洋の敗北と日本の選択 文春新書

エマニュエル・トッド

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784166615070
ISBN 10 : 4166615076
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

 英語版以外の25カ国で翻訳され、日本でも累計9万部のベストセラー『西洋の敗北』の著者、エマニュエル・トッドの最新作。
〈私の多くの予言のなかでも「西洋の敗北」は、最もすぐに実現したものです。しかし「西洋の敗北」が具体的にどんな形をとるかは予言していません〉とトッド氏自身が述べているように、問題は、「西洋の敗北」がどんな形で現れるかだ。
 すでに起きているウクライナ戦争、イスラエル・イラン紛争、トランプ関税、米欧の分裂と対立は、いずれも「西洋の敗北」が現実化したものである。
 さらに今後、起きるのは、NATOの決裂か? ドル基軸体制の終焉か? 米国覇権の崩壊か? そして日米同盟はどうなるのか?
 「西洋の敗北」「西洋の分裂」を受けて、日本はどうすればよいのか?
 トッド氏はこう指摘する。
〈日本がかなり困難な状況にあることは間違いありません。米国が当てにならないなかで、中国と対峙しなければならないからです。
 現状で私がお勧めしたいのは、欧州と米国のヒステリーに極力関わらず何もせずに静観すること、しかし密かに核武装を進めることです。
 米国が自国の核を使って日本を守ることは絶対にあり得ない。核は「持たないか」「自前で持つか」以外に選択肢はないのです〉

【著者紹介】
エマニュエル・トッド : 1951年生まれ。フランスの歴史人口学者・家族人類学者。国・地域ごとの家族システムの違いや人口動態に着目する方法論により、『最後の転落』(76年)で「ソ連崩壊」を、『帝国以後』(2002年)で「米国発の金融危機」を、『文明の接近』(07年)で「アラブの春」を、さらには16年米大統領選でのトランプ勝利、英国EU離脱なども次々に“予言”(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    未来への希望を失った西洋社会はニヒリズムに陥って民主主義の価値観が失われ、強制的に国民の意思を統一するのを厭わない権威主義国家に敗北しつつあると見る。特に強すぎる覇権通貨ドルにより世界に寄生するアメリカは国内産業を復活できず、既成秩序の破壊を託されたトランプの経済政策も失敗は必至と予言する。いわば世界の混乱は今後さらに激化し、分断が進むアメリカによる一極支配は限界となる時代に備え日本は核武装を実現し、国際政治から距離を置くよう提言する。秩序崩壊に巻き込まれないリアリズム外交としては確かに良策かもしれない。

  • とくけんちょ

    新しい視点を与えてくれる。西洋の敗北とは、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルの暴挙はどう捉えればいいのか。いわゆるテレビのニュース報道とは異なる視座。いよいよ世界秩序が書き換えられる時がきた。日本はどう立ち回るべきなのか。米国の属国、米国の庇護や核の傘の欺瞞。言いたいことをズバッと言うところはアリかな

  • チャーリブ

    いくつかの雑誌に寄稿されたもの(成田悠輔との対談が一番面白い)をまとめたもの。著者の地政学(or人類学)的解釈によるとウクライナ戦争で敗北したのはアメリカと(その属国である)ヨーロッパであり、そして「アメリカ帝国」はブラックホールのように自壊していくプロセスにあると。これは西欧世界では全く異端の考え方で中世ヨーロッパなら彼は火あぶりだろう。幸い現代の民主主義のおかげで『西洋の敗北』は英語に翻訳されないという「禁書」程度で済んでいる。著者は親日家だというが、失意の欧米知識人には心地よい風土なのだろう。

  • Tenouji

    トッド氏は、かなり憂いてますね、西洋を。それは、自分たちが大切にしているものを、自分たちで作り出せない、という問題なのかな。しかし、ドイツと日本は、家族型でみると、価値観が似ているんだね。

  • tetsu

    ★5 すごく真っ当なことを書いている。でもロシアびいきなので英語圏用には翻訳されていないらしい。これまで当たり前と思われていた、資本主義と民主主義二人三脚が崩れつつある。日本が核武装すべきなどというタブーにも言及しているが、このような本に触れることで多角的な思考が育つ気がします。 エマニュエル・トッドの本は今後も手に取ると思う。

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