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金利 「時間の価格」の物語

エドワード・チャンセラー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784296115815
ISBN 10 : 4296115812
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

遠大な歴史から、金利の本質を問う。

バビロニアの時代からマイナス金利まで。5000年に及ぶ経済思想のバトルを踏まえ、現代の金融政策に警鐘を鳴らす。
2023年ハイエク図書賞受賞作。

○博覧強記の金融ジャーナリストが膨大な文献を渉猟し、古代バビロニアから、中・近世ヨーロッパ、現代の日本、アメリカ、欧州、中国にいたるまで、金利の歴史絵巻を豊富なエピソードでカラフルに描き出す。そして、21世紀の超低金利時代における金利の本質、金融政策の有効性を問い直す。歴史を通じて現代を問う骨太で出色の読み物。

○金利とは何か? 利子は正しいものか? 適正な金利の水準とは? 何が金利の水準を決めるのか? 金利と経済成長の関係は? 「時間の価格」ととらえるのが最も妥当である金利は、生産、消費、投資、為替レートなどあらゆる経済の動きにかかわる。

○だが、歴史上、そして現代においても、金利は幾度も大きく低下し、そのたびに不安定化し、乱気流に呑み込まれてきた。1920年代の恐慌、1980年代の日本のバブル、2008年の世界金融危機はその悲惨な典型だ。そして、中央銀行の物価水準安定政策のもとで、主要国の金利は歴史上かつてないほど沈み込んできた。適切な金利がなければ、生産、貯蓄、投資すべての経済行動の価値を計るモノサシを失うことになる。資本主義経済は市場が定める金利がなくても繁栄することができるのか? 

〇本書は、極端な低金利は資産価格インフレをもたらすだけでなく、経済成長率の低下、不平等の高まり、債務の累積、年金危機、不動産・資産バブルなど、経済全体にいかにダメージを及ぼすかを明らかにする。著者は、中央銀行による低金利政策はその意図とは逆にかえって経済を損ない、「隷従への新たな道」につながると警鐘を鳴らす。


【著者紹介】
エドワード・チャンセラー : 金融史研究者、金融ジャーナリスト、ストラテジスト。ケンブリッジ大学トリニティカレッジで歴史学を学び、第一級優等学位で卒業。オックスフォード大学で啓蒙思想史を研究し修士号を取得。1990年代初頭からロンドンの投資銀行ラザード・ブラザーズに勤務。その後、Breakingviews.comにて金融コラムニストを務める。2008年から2014年まで、ボストンに拠点を置く投資会社GMOの資金運用チームのシニアメンバー。現在は、ロイター傘下となったBreakingviews.comのコラムニストを務めるほか、、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、フィナンシャル・タイムズ紙、マネーウィーク誌、ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス誌に寄稿

松本剛史 : 翻訳家。1959年和歌山市生まれ。東京大学文学部社会学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    この著者の考えでは、副題にもある通り金利は「時間の価格」ということで金利についての昔からの論争から最近までの動向や理論をわかりやすく書かれています。「バブルの歴史」という本も書かれておりそれも読んでいたのですが若干かぶるところもあったりしますが、金利(ある意味利子論ともいえますが)についての経済て読み物としては私は満足しました。経済学的素養があれば結構楽しめる本だという気がしました。

  • koji

    想い出話から始めます。長年中小企業融資専門の金融機関に勤めていましたが、今でも忘れないのは、若い時読んだ中小企業経営者の著書の中で「(私の先輩に)この融資は貴方にお金を貸しているのではなく、時間をお貸ししているのです」と言われ目から鱗であったと語っていたこと。私にとっても金融の何たるかを感じた瞬間でした。これが本書を読んだ動機(あの時の初心を深彫りする事)。本書冒頭、フランスの2人の国会議員の金利論争(金利は、盗みか時間価値の源泉か)から始まる序章、第一部は読み応えがあり、ここだけで満足です。なお私は後者

  • きみどり

    実に5000年前もの昔から、人間は金利の概念を用いて経済活動を行っていた。ハムラビ法典からチャイナショックまで、連綿と続く金利と金利政策の失敗の歴史。チューリップバブルに南海バブルにミシシッピバブルに…人類懲りんなw ゼロ金利の日本はさんざんな言われよう。 相場が荒れ始めた7月中旬に読み始め、いよいよ終盤に差し掛かったところでまさかの日銀利上げ…からの大暴落…からの大リバウンドという壮大な社会実験(?)の中で読み終えました。あー疲れた。 利上げするとしても2025年からだと思ってたんだけどなぁ。

  • こだまやま

    初学者には、雲を掴むような長く苦しい読書体験だった。 序盤は金融の歴史、後半は主にリーマンショック後の世界的金融緩和への反リフレ派的批判。バブルを誘発する可能性、ゾンビ企業による経済の不活性化などの説明が長い。 そもそも雇用と物価にだけ責任を持つはずの中央銀行の政策が株式市場に与える影響が強すぎ、リフレ派的政策が取られやすくなるのは宿命なのでは。結論、全ての通貨は弱くなり続けるというのが唯一正しい気がしてならない。 個人的には、定期預金で4%あって投資なんていらないな、程度の金利のある世界がいいな。

  • どうろじ

    低金利政策に対する非難がこめられた経済読み物。ハイエク図書賞受賞作と帯にあるだけことはある内容だ。低金利による金融業界優遇とその低金利の恩恵をうける一部の大企業らによって「隷従」への道が再来すると説いている。低金利が労働者の老後資金を奪っているという視点は新鮮だった。そもそも預金金利が十分ならNISAやiDecoは無用な仕組みなのだ。

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