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望楼館追想 創元文芸文庫

エドワード・ケアリー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488805012
ISBN 10 : 4488805019
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

歳月に埋もれたような古い集合住宅、望楼館。そこに住むのは自分自身から逃れたいと望む孤独な人間ばかり。語り手フランシスは、常に白い手袋をはめ、他人が愛した物を蒐集し、秘密の博物館に展示している。だが望楼館に新しい住人が入ってきたことで、忘れたいと思っていた彼らの過去が揺り起こされていく…。創元文芸文庫翻訳部門の劈頭を飾る鬼才ケアリーの比類ない傑作。

【著者紹介】
エドワード・ケアリー : 1970年にイングランド東部のノーフォーク州で生まれる。これまでに『望楼館追想』(2000)、『アルヴァとイルヴァ』(2003)、“アイアマンガー三部作”(2013、2014、2015)、『おちび』(2018)、『呑み込まれた男』(2020)、『飢渇の人』(2021)、スケッチ集B:AYEAR IN PLAGUES AND PENCILS(2021)を発表。イラストレーター、彫塑家としても国際的に活躍。現在はアメリカ合衆国テキサス州で妻と子供ふたりと暮らしている。妻はアメリカの作家エリザベス・マクラッケン

古屋美登里 : 翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • そふぃあ

    半ば打ち捨てられた廃墟のように佇む大きな建物、望楼館。時代に取り残され周囲が道路となった陸の孤島である館に住むのは、常に白い手袋をしていないと平常心を保てない主人公や、身体中の汗が止まらず全身の毛を剃ってしまった男、自分を犬だと思い込んでいる犬女など、一風変わった孤独な人々しかいない。ある日新しい住人がやって来たことで彼らの日々は変化していき、固く閉ざしていた過去が蘇り始める。切なくて不思議と懐かしさを覚える、寒い静かな冬に読みたくなるような愛おしい物語だった。

  • 本木英朗

    英国の現代幻想小説家のひとりである、エドワード・ケアリーの、比類なき傑作である。俺は東京にいたころに文春文庫で手には入れていたが、まったく読めなかったため、創元の新版でもう一度ということである。孤独で奇矯な住人ばかりの古い集合住宅・望楼館。だが、新しい入居者の存在が、忘却の彼方にあった彼らの過去を揺り起こす……という話である。これはもう、読むしかないってば。さすがは作者であります。大満足でした!!

  • 棕櫚木庵

    題名に惹かれて手にとったが,どうも興が乗らず,途中何度も読むのを止めようかと思ったのだけど,とうとう500頁弱を最後まで読んでしまった.特に最後の1/3くらいは一気に読んだので,やっぱりおもしろかったのだろうか.とはいうものの,これは読者を選ぶ小説で,私は残念ながら選ばれなかったのような気配.▼「訳者あとがき」で訳者は言う,本作の「書き出しを始めて読んだときわたしはノックアウトされた./頭の奥が文字通り痺れた」と.残念ながら私は,特別な印象は受けなかった.→

  • R子

    主人公フランシス・オームの白手袋と蒐集癖の理由に思いを巡らせがら楽しく読んだ。他者を受け入れようとしない彼の頑なな態度がいじらしい。けれど過去が紐解かれるにしたがい、その不器用さをいとおしく感じた。自分ひとりでは向き合えないことがある。人との関わりやその人の生きる姿勢に触れることで、はじめて世界が動き出すことってあるよね。奇妙で可笑しくも切なく、最後はあたたかいお話だった。復刊に感謝。

  • しゅー

    ★★★★「創元」の文字で手に取るがミステリではない。文芸作品というのは気づいたけれど名作の予感がしたので購入する。最初のページから惹きつけられた。あのダークファンタジーの名作「ゴーメンガースト」を読み始めたときの気分と一緒なんである。(あとがきで著書もマーヴィン・ピークが好きと知る)奇妙で汚らしくて暗い話なのに何故だか感情移入して読み進めてしまう。全員が追憶の中に生きる望楼館の住人たち、人との直接的なコミュニケーションを避ける主人公、そこに乱入してくる新しい入居者。安易な癒やしの物語に進まないのが三重丸。

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