エドウィン・ブラック

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弱者に仕掛けた戦争 アメリカ優生学運動の歴史

エドウィン・ブラック

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784409510926
ISBN 10 : 4409510924
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

アメリカ優生学運動が仕掛けた人種改良・人間改良の全貌。ナチのホロコーストで膨大な数の人びとの生命を奪った優生思想は、アメリカにおいていかに暴走を始めたのか。背景には、「超越人種」の存在を信じ、地道に教えを説き奔走する科学者たち、そして彼らに莫大な資金を投資する財団や研究所があった。診療記録から書簡まで、厖大な資料をもとに当時の人びとの声を甦らせ、現代社会にも根深く息を潜める優生学の拡大をつぶさに追う渾身の書。

目次 : 第1部 豆の鞘から迫害へ(山岳民の掃討/ 進化/ アメリカ独自の生物学/ 不適者を狩る/ 人種学を合法化する/ 断種合衆国/ 産児調節/ 盲目/ 雑種化)/ 第2部 優生学による虐殺(起源/ 英国の聖戦/ 優生学的帝国主義/ 優生学による虐殺/ 人種と血/ ヒトラーの優生帝国/ ブーヘンヴァルト/ アウシュビッツ)/ 第3部 新優生学(灰からの、その後/ アメリカの遺産/ 優生学から遺伝学へ/ 新優生学)

【著者紹介】
エドウィン・ブラック : 1950年シカゴ生まれ。数多くの受賞歴をもつ国際的なジャーナリストで『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラー作家。著書は20の言語に翻訳され、190カ国で出版されている。またアメリカ、ヨーロッパ、イスラエルの主要な新聞雑誌に多数の記事を執筆する。テーマは、人権、ジェノサイドやヘイト、企業犯罪や腐敗、政府による不正行為、エネルギー関連などを中心とする。作品はピュリッツァー賞に何度もノミネートされ、『War Against the Weak(弱者に仕掛けた戦争)』をもとに同名のドキュメンタリー映画も制作された

貴堂嘉之 : 1966年、東京都生まれ。1994年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。現在、一橋大学大学院社会学研究科長・教授。専攻はアメリカ合衆国史、人種・エスニシティ・ジェンダー研究、移民研究

西川美樹 : 翻訳家。東京女子大学文理学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • BLACK無糖好き

    アメリカの優生学運動の通史。国内の不適者を断種し、純粋な北方超越人種を維持・強化する運動。ロックフェラー財団やカーネギー財団からの莫大な資金提供。IBMの技術供与。世界への拡散。ナチ・ドイツによるジェノサイド後もアメリカで優生断種は続く。優生学から遺伝学への変身。◆極めてセンシティブな内容なので気が重くなる。我が国でも旧優生保護法の下で強制不妊手術を受け、今でも苦しむ人々がいる。マイナンバーに紐ついた生体情報や遺伝子情報で簡単に選別される近未来を想像してしまう。優生思想はなくならない。

  • Miyoshi Hirotaka

    米国では家系調査、不適者狩り、断種、強制収容、安楽死が優勢思想として体系化し、カーネギー、ケロッグ、ロックフェラーらの潤沢な資金、IBMの計算機が投入され、優生学のイノベーションが発生。ドイツではヒトラーがこの信奉者になり、独裁政権獲得後、米国を越える水準に急速に精緻化。米独優生学会の蜜月はアウシュビッツ解放まで続いた。犠牲者を糧に医学は発展したが負の遺産は戦後も継承され、断種や結婚制限が続いていた。現代では遺伝子工学として復活。種の分断、科学と倫理の問題、経済や社会での新たな差別や排除が示唆されている。

  • いとう・しんご

    読友さんきっかけ。厚さ五センチもある本で一瞬、ぎょ!となるけど一段組だし、歴史の話しなのであまりビビらなくても大丈夫と思いました。むしろ、らすたさんのレヴューにある「やっぱりこういう本を頑張って読むのは大切ですね」という発言に完全に同感。内容については既存のレヴューの通りなので述べませんが、ひとりでも多くの方に読んで欲しいです。優生学的淘汰の対象にされる有色人種としては読んでて気持ちの良い本ではないのですが・・・

  • Aby

    優生学と民族浄化といえば,ナチスドイツと直結されがちだが,アメリカの方が歴史が長く,闇が深い.原題の"Eugenics and America's Campaign to Create a Master Race"にあるように,北方系の支配人種を家畜のように作出するために品種改良しようとした.そのために,望ましくない形質は取り除く.◆これまで優生学関係の本をいろいろ読んできたが,本書が一番密度が高かったような気がする.

  • 工業ダイヤ.

    『動物倫理の最前線』に挟まれた新刊案内で知る。タイトルの弱者・戦争の文字にワディウェル『現代思想からの動物論 戦争・主権・生政治』(いづれも人文書院)に関連づけ考察できるのではと期待。「もしユダヤ人が家畜のように扱われたとしても、家畜がユダヤ人のように扱われているということにはならないのです。」読みながら幾度もクッツェー『動物のいのち』コステロに抗議する詩人の手紙が思い出され反芻することになった。コステロの言う証拠の人皮のランプシェードもこうしてアメリカの優生学運動の歴史を追う中で実態として浮かびあがる。

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