エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ

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自発的隷従論 ちくま学芸文庫

エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480094254
ISBN 10 : 4480094253
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Content Description

なぜみずから屈し圧政を支えるのか。支配・被支配構造の本質を喝破した古典的名著。シモーヌ・ヴェイユが本作と重ねて20世紀の全体主義について論じた小論と、政治人類学者ピエール・クラストルが本作をベースに「国家に抗する社会」としての未開社会を分析した論考を併録する。

目次 : 自発的隷従論(一者支配の不幸/ 多数者が一者に隷従する不思議/ 自由への欲求が勇気を与える/ 自由はただ欲すれば得られる/ 民衆は隷従を甘受している ほか)/ 付論(服従と自由についての省察(シモーヌ・ヴェイユ)/ 自由、災難、名づけえぬ存在(ピエール・クラストル))

【著者紹介】
エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ : 1530‐63年。フランスの小都サルラ生まれ。早くにオルレアン大学に進学、法学とともに人文学への造詣を深める。54年にボルドー高等法院に評定官として着任、のちに同僚となるモンテーニュと友情を結ぶ。相次ぐ宗教争乱に対して、宮廷の宥和政策を支持して事態収拾に奔走したが、63年病に倒れモンテーニュに看取られながら世を去った

西谷修 : 1950年愛知県生まれ。東京外国語大学教授

山上浩嗣 : 1966年大阪府生まれ。大阪大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ehirano1

    圧政が成立するのは支配者が原因ではなく、それに民衆が隷従するから。日本ではこれを「長いモノには巻かれろ」と云い、西洋では「自発的隷従」と云うらしい。一方で、支配者の支配戦略も心理を突いていて巧妙であることは数百年ほぼ不変で悪い意味で感服。であれば、これはもはや社会システムなので、これを受け入れ最善の道を探り続けるしかない、ということかな。

  • 兎乃

    スピノザやヴェイユ好きの身の上として、16世紀に18歳のラ・ボエシが記した本書を読むのは“今”と思う。とりあえず丸呑みして 吐き出されたものが醜い吐瀉物か それとも小さな珠か 時として動かぬ躰を持て余しつつ、ダ。不快を友に、孤独と自足を身につけたい。

  • シローキイ

    恐らく初めて集団心理学に触れた本ではなかろうか。この時代にその事を研究する炯眼もさる事ながら彼が若干16歳から18歳の間にこの小論文を書いたのも彼の知性の卓越性を物語っている。封建的な社会構造によって自発的に服従をする国民は生まれ持ってして服従を教えられた者であるとの見解が記されている。

  • 小鳥遊 和

    訳者は翻訳に相当苦労したという。英現代語訳は読み易いので、原仏語が古いのが原因なのだろう。解説の対米従属批判はむき出しすぎるが、言語の所与性と政治的従属を関連づけた点は面白い。ヴェイユ筆の付録は示唆的で、著者の同時代人ガリレオによって物質的環境の力学的認識が発展したことの類比で、社会的環境で働く「力」概念の革新が必要と指摘する。マルクス主義は経済を研究したが、「欲求」の観念によっては不平等や経済的隷従という社会的現象は理解できず、社会的「力」の観念が不可欠だという。これは21世紀に重視されるべき卓見だ。

  • 白義

    支配者とは、支配する圧倒的多数の民衆よりも、本来か弱い存在だ。だから、娯楽をばらまき民衆に自ら自由を放棄させたり、自らの権威にへつらう取り巻きの小圧政者を用いながら「自発的に」自由を捨てさせるよう仕向けなければならない。自由という本性に代わり慣習の毒を注ぎ込み、別の本性を植え付けなければならないのだ。そう激烈に君主や権力者を批判するラ・ボエシが、その実人生に当たってはフランス王権の忠実な臣民であり、どうやら心の底からそれを信頼していたことが一見するとかなりミスマッチに見える

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