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世界リスク社会論 テロ、戦争、自然破壊

ウルリヒ・ベック

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480093103
ISBN 10 : 4480093109
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

現代社会が生み出したリスクは、われわれの世界をどう変えたのか?国境を無効化してしまうテロリズムの遍在と、それに対抗して形成される「対テロ連合」という諸国家間の結束。環境破壊や核の脅威をもたらす一国家の決断に対する、国を超えた草の根レベルの運動の勝利。リスクはグローバル化を促進し、内外、上下、あらゆる角度から「国家」という枠組みを掘り崩して、近代社会の根本原理に見直しを迫っている。このリスクにいま、いかなる危機と可能性が秘められているのか。現代ドイツを代表する社会学者が鋭く切り込む。『危険社会』の著者によるもっともわかりやすくコンパクトな入門書。

目次 : 言葉が失われるとき―テロと戦争について(世界リスク社会とは何を意味しているのか/ テロと戦争/ 経済のグローバル化と新自由主義/ 国家と主権/ 展望―世界リスク社会のチャンスについて)/ 世界リスク社会、世界公共性、グローバルなサブ政治(世界リスク社会論の準拠点/ 世界公共性とグローバルなサブ政治の徴、成立条件、表現形式)

【著者紹介】
ウルリッヒ・ベック : 1944年生まれ。ミュンヘン大学教授。欧米でベストセラーとなり、日本でも大注目を浴びた『危険社会―新しい近代への道』(法政大学出版局)刊行後、現代を代表する社会学者として活躍。アカデミズム、ジャーナリズムに大きな影響力を持つ

島村賢一 : 1959年生まれ。社会学者。放送大学他で非常勤講師をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ころこ

    グローバル化による文明の衝突に端を発した国家に対する個人が起こす脅威は、国家は否応なくリスクを内在する他ない。前半の講演をモスクワで行っていて、ウクライナ戦争の起こった現在から読むと皮肉にも全く見方が変わります。リスクの低減方法として監視国家と開かれた国家の内、後者が提言されますが、コロナを経た現在はこの見方に乗れない状況にあります。著者の暗黙の前提となっているのは進歩史観ですが、古い戦争と感染症はこの前提を覆しています。講演だからかもしれませんが、ヨーロッパ中心の浅い議論のようにみえます。

  • びす男

    グローバルな課題に取り組もうとする世界の潮流。この本は予見したのか、それとも、つくりあげたのか■否応なしに降りかかる「危険」ではなく、人々が予見できる「リスク」に囲まれた現代。テロ、気候変動、生態系の危機、核……いま、世界のどこにもリスクゼロの場所はない■国家は、世界規模の課題に取り組むために、自己決定権の一部を放棄せざるを得なくなる――。最近の脱炭素化や感染症に関する動向とも符合する指摘だ。10年前の本だが古びない■危険は時に隠され、時に演出されるという。「危険社会」も読んで、理解を深めようと思った。

  • 白義

    現代では環境問題やテロリズムといった人間の行為から生まれたリスクが、もはや人間の制御可能な範囲を超えた世界的災禍をもたらす可能性がある。それは国家の内側と外側、安全圏と危険圏の区別を融解させ様々な階層を平等に襲いかねないものでもある。そうした危機を孕んだ社会や市民が、その危機に対応するための新たな政治の可能性を構想しているが、かなり正しい現状認識に比べ、コスモポリタニズムな国際協調主義や個人を軸にした市民主義とかなり理想主義的。むしろそんな潮流を理論化したのがベックなのだから納得だが

  • サイバーパンツ

    名著。分かりやすい訳者解説がありがたい。現代では、テロリズム・環境破壊・産業事故など、人間の生み出したリスクが、制御不可能なものとなっており、さらには、国家という枠組みから飛び出し、世界規模に拡大している。ベックはそれをリスク社会と呼び、その危機と可能性を鋭く精緻な分析で紐解いてゆく。しかし、その一方、訳者やヨアヒム・ヒルシュの言うように、彼の解決策は理想主義過ぎて、色々と穴があるもの事実なので、そこは見落とさないようにしたい。

  • 那由田 忠

    「言葉が失われるとき」と「世界リスク社会……」の合作本。前者は、make law,not war など軍事行為に近いテロに対してグローバルな法的対応を構想し、新自由主義の破産を確認して分かりやすい。後者は、現実主義と構想主義という二分の説明が全く理解できずに疲れた。ただ、シェルが北海で採掘施設を海に沈めようとして、グリーンピースの不買運動で撤回された例をあげる。シングルイシューでシンボルを上手にかかげると個人の力で闘えることを示し、「グローバルなサブ政治」と定義する。反原発デモより面白い重要な提起だ。

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