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危険な言語 エスペラント弾圧と迫害の歴史

ウルリッヒ・リンス

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336077905
ISBN 10 : 4336077908
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1887年に帝政ロシアのユダヤ人ザメンホフが、母語の異なる人どうしの相互理解を願って考案した国際語エスペラント。国家や民族の枠を超えた草の根のコミュニケーションを可能にする中立的言語とその普及活動は、ロシアや欧州各国の言語事情と民主主義の成熟度に応じて受容されていく一方で、疑念と反発を招き、とりわけヒトラーとスターリンの独裁下で苛烈な弾圧にさらされる。エスペラント運動がたどった苦難と再生の道のりと、この言語の理念に魅せられた話者たちの運命を克明に描いた、エスペラント史の最重要文献。図版多数収録。

【目次】
はじめに
◆1 新しい言語に向けられた疑念
 1−1 ザメンホフとエスペラントの誕生
 1−2 帝政ロシアの検閲下で味わった産みの苦しみ
 1−3 西欧への進出
 1−4 エスペラントの思想的側面
 1−5 第一次世界大戦以前に直面した障害
 1−6 国際連盟におけるエスペラント
 1−7 労働者と「中立主義者」
 1−8 一九二〇年代の迫害
◆2 「ユダヤ人と共産主義者の言語」
 2−1 ヴァイマル共和国におけるエスペラント
 2−2 新たな敵の台頭
 2−3 「均制化」
 2−4 エスペランティストのナチ党員たち
 2−5 禁止への道
 2−6 エスペラントは単なる言語か
 2−7 ナチ・ドイツのモデルにならって
 2−8 中立主義エスペラント運動を健全化した教訓
◆3 「プチブルとコスモポリタンの言語」
 3−1 ソ連におけるエスペラントの繁栄
 3−2 分裂と終焉
 3−3 社会主義と国際語
 3−4 ソ連でエスペラントが死滅した理由
 3−5 第二次世界大戦の後に
 むすび
 訳者あとがき
 参考文献
 関連年表
 略語一覧
 注
 事項索引
 人名索引

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Book Meter Reviews

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  • やっこ

    ヒトラーは『我が闘争』において、エスペラントをユダヤ人による世界支配の陰謀の一環として明確に位置づけた スターリン政権下のソ連では、1920年代には労働者の国際連帯の象徴として一時的に支持されたエスペラントが、1937年の大粛清期に「ブルジョア的コスモポリタニズム」として弾圧 両体制とも、画一的な国民統合を目指し、言語的・文化的多様性を脅威と見なした。エスペラントが体現する「違いを超えた理解」という理念は、排他的アイデンティティの構築と相容れなかった

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