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シン・日本の経営 悲観バイアスを排す 日経プレミアシリーズ

ウリケ・シェーデ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784296118779
ISBN 10 : 4296118773
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

〇「何よりも払拭したいのは、日本はもう終わりだとする考え方だ。そんなことはない。日本企業は力強く、機敏で、賢い新タイプの競合として再浮上している」――。YouTubeで大反響を呼んだ『再興 THE KAISHA』の著者、米カリフォルニア大学のウリケ・シェーデ教授が、新たな要素を豊富に盛り込み、日本の読者のために初めて書き下ろした「シン・日本の経営」論。日本のビジネスパースンのマインドを揺さぶる刺激的な本の誕生です!

〇シェーデ教授は「悲観バイアスを持つ人々は市場や経済がどのように機能すべきかについて米国の経済理論に基づく仮定を用いるが、日本は独自の論理で動いている」と喝破します。1990年代から2010年代にかけては「失われた時代」ではない。産業構造または企業経営と戦略が大きく変わるシステム転換期といえる。遅いのは停滞ではない。日本の先行企業は改革を重ねて現在、再浮上している。「遅い」のは、安定と引き換えに日本が支払っている代償でだというのです。

〇シェーデ教授は、技術の最前線で競争し、飛躍的イノベーションに貢献する方向へと進む行動変革の道筋への転換を、技のデパート=「舞の海戦略」と呼ぶ。日本の強みは製品の内部に仕組まれた「ジャパン・インサイド」にあり、グローバルな最先端技術の領域=ディープテクノロジーの分野で事業を展開する機敏で賢い企業が新たに出てきていると述べます。

〇本書では、収益性が高く、戦略、企業カルチャー、リーダーシップなど共通する7つの特徴を持つ、新しい特色を備える日本の企業の経営スタイルを「シン・日本の経営」として提示します。

〇また、米国流のルーズなカルチャーと異なり、タイトな企業カルチャーのもとで、時間をかけ、社会との摩擦を小さくしながら、着実に変革を遂げてきたシン・日本の経営における変革モデルを示します。

〇著者は、シリコンバレーやユニコーンなどは日本のイノベーションのお手本にはならないと説き、日本独自のスタートアップ創出の試みにが注目する。VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の世界で、日本は経済的な繁栄、政治の安定、社会の結束とのバランスを保ちながら、未来に向けた新しいビジョンと自信を持って新しいモデルへの道を歩んでいくことができることに、日本人は気づくべきだと主張します。

〇かつてエズラ・ヴォーゲル教授の『ジャパン・アズ・ナンバーワン』が日本で多くの人々の興奮を巻き起こし、日本に具体的な目標を与えた。だが、この種の考え方は実のところ少し奇妙で古臭い。経済で一番になることよりも重要なのは、日本が独自の道を見つけ、未来を切り開いていく必要があるだ。その道とは、先進国経済に対する願望やニーズと、高度な教育を受けた人々が暮らす社会の願望とニーズとのバランスをとることだ――とシェーデ教授は説きます。


【著者紹介】
ウリケ・シェーデ : 米カリフォルニア大学サンディエゴ校グローバル政策・戦略大学院教授。日本を対象とした企業戦略、組織論、金融市場、企業再編、起業論などが研究領域。一橋大学経済研究所、日本銀行などで研究員・客員教授を歴任。9年以上の日本在住経験を持つ。著書にThe Business Reinvention of Japan(第37回大平正芳記念賞受賞、日本語版:『再興 THE KAISHA』2022年、日本経済新聞出版)など。ドイツ出身

渡部典子 : 慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • うえぽん

    日本在住歴のあるUCSD教授による日本企業再興論。近年、主要先端製品・部材の世界シェアで日系企業が多くのニッチ市場を席巻するようになった理由を「舞の海戦略」と呼び、先行し続けるための新技術開発を評価。行動規範強度が強い「タイト」な文化を持つ日本の企業で変革を進めるため、礼儀正しい、適切、迷惑を掛けないの3規範のうち1つは欠けてもいいとし、リーダーの明確な行動等のLEASHモデルの適用を薦める。シリコンバレー等はモデルとせず、よりバランスの取れたスタートアップ創出を促す。過度な悲観論を中和するための好材料。

  • HMax

    「再浮上する日本に期待がある」。株価が42,000円を超えても悲観論が蔓延する日本、改革が遅いのは安定と引き換えに自分自身が選んだ代償である。日本の変化はタイトな文化の国であり、数多くの改革者が時間をかけて進めてきた改革がようやく地に足のついたものとなりつつある。 「何もしない方が得な日本」「男性中心企業の終焉」と本書には共通した「日本のタイトな文化」の中での最適解を実行している先進企業が、ここ数年で数多く出てきていることは確か。後はこの流れを汲み後押しする政治家が出てくれば日本の将来も安泰。

  • 新しい視点の日本論。気付きが多かったように思う。日本人が思うほど日本は悲劇的な状況ではない。派手ではないけれども、深いところで日本は着実に進化している。キーワードは、「ジャパン・インサイド」、「ディープテック」。タイト(皆が同じ規範を強く支持)なのかルーズ(皆が強く支持する規範が少ない)なのかは違いであって優劣ではない。タイト代表格の日本がルーズ代表格のアメリカをベンチマークすると間違える。目指すべきは舞の海のように小回りがきいて技数が多いスタイル。悲観しすぎずに、でも変革にチャレンジを。

  • 静岡茶

    日本は、保守、遅咲き、厳格な大企業が実はコアコンピタンスだそうな。全ての大企業には言えないが、製造業はそう言い切ってもいいんだろう。マスメディアなどそっちの大企業は強みがあるとは思えないので、業界別に評価して欲しいなぁ。

  • mol

    日米欧の企業分析において「タイト・ルーズ理論」を持ち出し、日本はタイト、米国はルーズでどちらにも長所、短所があると分析している。日本はすぐに米国との比較でスピードに欠けるからダメだとなりがちだが、「スピードの遅さは日本の合理的選択。長期的には優位性になりえる」との指摘は一理あると思った。そういう視点でみると、スピードあふれる米ビッグテックが今後長期的に成長できるかといった興味も湧いてくる。

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