ウラジーミル・ソローキン

Individuals/organizations Page

Books

ウラジーミル・ソローキン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336074607
ISBN 10 : 4336074607
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

愛の物語を一切省き突然の狂気へと読者をひきずりこむ、ゼロ形式の恋愛小説ともいうべき表題作「愛」。女教師と教え子のアブノーマルな“授業”を即物的に描いた「自習」。故人に関する驚愕の事実が友人によって明かされる「弔辞」。そのほか「真夜中の客」「競争」など、日常の風景のさなかに悪意を投げ込んで練りあげた文学的オブジェの数々。あまりの過激さに植字工が活字を組むことを拒否したとされる、最もスキャンダラスな作家が放つ、グロテスクかつアンチ・モラルな短篇集。

【著者紹介】
ウラジーミル・ソローキン : 1955年、ロシア生まれ。もともとブックデザイナー・画家だったが、1970年代後半からイリヤ・カバコフらのコンセプチュアリズム芸術に関わるようになる。1985『行列』をパリで発表し作家デビュー。以後、『短編集』(1992)、『ダッハウの一月』(1992)、『ノルマ』(1994)などを次々に発表。実験的かつ過激な作風で、“現代文学のモンスター”の異名を取り、最もスキャンダラスな作家として本国でも注目を浴びる。1994年に『ロマン』を刊行した後も、『マリーナの三十番目の恋』(1995)、『親衛隊士の日』(2006)、『吹雪』(2010)、『テルリア』(2013)、「マナラガ」(2017)、『ドクトル・ガーリン』(2021)、『女性たち』(2022)など、小説・戯曲・映画シナリオなどを旺盛に発表。近年ではウクライナ情勢に関する政治的発言でも、大いに注目を集める

亀山郁夫 : 1949年、栃木県生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。現在、名古屋外国語大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ケイ

    時折、後ろから頭を叩かれたり、頭を押さえつけてしっかり見ろと促されていたかのような読書だった。『セルゲイ・アンドレーエヴィチ』において、汚いものの後に来る清い水は、清めるためなのか、あるいは両者とも清いものだということだろうか、と判断がつきかねる。ここには愛が見えるから。しかし、ほかの短編においては、排泄行為を立場が上のものがしているということは、彼らのその行為を形容するテキスト表現と取るべきなのだろうかと考えてしまうのだ。『真夜中の客』が一番好きだな。この女性は、受け入れる以外の何が出来ただろうか。

  • ヘラジカ

    初読は8年も前。多くの読書家に待ち望まれていた復刊が叶って喜ばしい限りだ。何度読んでも目が点になる作品集。表題作のインパクトに匹敵する短篇には、この8年でも数えるほどしか出会えていないように思う。初めて読んだときは「別れ」「競争」「シーズンの始まり」が良いと思ったが、二回目の今は「セルゲイ・アンドレーエヴィチ」がお気に入り。甚く感動してしまった。読書が好きな人は一度は手に取ってみてほしい短篇集である。世界が広がると思う。

  • マリリン

    読みながらロシアの美しい情景が想起される。静かにソローキンワールドに堕ちてゆく。17の短編の中で印象に残ったのは、終盤近くまで描写の美しさに陶酔した「セルゲイ・アンドレ―ヴィチ」、ロシアの森では...で始まる「巾着」、血も涙もない「シーズンの始まり」、やる気が失せないところに歴史的背景を感じた「弔辞」、作中にナボコフと著者が登場したものの眩暈がして最後まで掴み切れなかった「出来事」。置かれたコートの情景描写に感嘆。ロシアの歴史的背景が垣間見える。好みもあるが、芸術的色彩も感じる著者の作品は中毒性がある。

  • そふぃあ

    短編集。初めから様子がおかしいか、或いは途中まで普通なのに不思議な力でエログロナンセンスに捻じ曲げられてしまう。ある瞬間に物語が発狂する。安らかな結末など与えてくれない。 後者のパターンの場合、前半と終盤を別々に読まされたら絶対に同じ短編ではない、ありえないと断言できるような物語中の断絶がある。読者を置き去りにし困惑に陥れるこの断絶は、ある種の暴力と言ってもいい。その辺のホラー小説より怖かった。 カバーを外した本体表紙もサイケな装丁でめまいがする。

  • ふみふみ

    なんか装丁がセリーヌを思いださせますね。内容は話の展開が突飛だったり、終わり方が暴走気味だったりで、なんか壊れ系って感じです。巻末のインタビューによると、著者のスタイルはコンセプチュアリズムから始まって今はポストモダニズムらしいんですが、うーん、スカトロはポストモダンの方法論なのでしょうか。そっちの印象が強く残ります。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items