ウォルター・デ・ラ・メア

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アーモンドの木(仮)白水uブックス

ウォルター・デ・ラ・メア

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560072417
ISBN 10 : 4560072418
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ヒースの原野に建つ家で孤立した生活を送る一家に、父親の不倫という暗い影が差す。聖バレンタインの日、父親は家を出ていくが…少年の目を通して家庭の悲劇を描いた「アーモンドの木」。級友のシートンに誘われ彼の伯母の家を訪れるが、なぜかシートンは伯母をひどく怖れ憎んでいた…謎めいた暗示に満ちた「シートンの伯母さん」ほか全七篇。生と死のあわいのかそけき恐怖、子供の想像力や幻想の世界を繊細なタッチで描いたデ・ラ・メア傑作選。

【著者紹介】
ウォルター・デ・ラ・メア : 1873‐1956。イギリスの小説家・詩人・児童文学作家。ケント州チャールトンに生まれる。セント・ポール大聖堂の聖歌隊学校を中退後、アメリカの石油会社のロンドン支社で働きながら創作に励んだ。第一詩集『幼年の歌』(1902)、長篇小説『ヘンリー・ブロッケン』(04)で注目を集め、1908年、職を辞して作家生活に入る。長篇『侏儒の回想録』(21。ジェイムズ・テイト・ブラック文学賞)、短篇集『子供のための物語集』(47。カーネギー賞)など多くの著作があり、子供の想像力や幻想の世界を繊細に描いた作品で独自の文学的地位を築いた

和爾桃子 : 慶應義塾大学中退、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • kaoru

    父母の不仲の原因を一人息子の瑞々しい視点から描く『アーモンドの木』、同級生を巡る不穏な怪奇譚『シートンの叔母さん』、零落した一家の娘に訪れた一瞬の救いが印象的な『ルーシー』などデ・ラ・メア調と呼びたくなる短編が収められている。田園風景のなか人間の業が少しずつ露わになる『クルー』は本著に未収録の名作『失踪』にも通じる「語られない事件」が主役。ゴーリーの挿絵が本著の雰囲気に実に嵌っている。無力な子供や傍観者がしばしば登場するのは著者の生い立ちにも関係しているのだろう。独特の幻想味は大英帝国の陰さえ感じさせる。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    表題作は気紛れで振り回す、モラハラ気味の父親とそんな夫でも依存する母親の描写に体力を奪われつつも父親の愛人であるジェーン・グレイの存在が清涼剤となっているのが不思議な作品だ。しかも物語はあり得そうだが、奇妙な奇跡で幕を閉じるのだ。その奇跡を知った時にミス・グレイが何故、笑みを浮かべたのか。そしてその笑みを見たニコラスが彼女を「家に入れなければ良かった」と思った理由とは。幾重にも重ねた心の襞に想像を凝らしたくなる。「伯爵の求婚」は悲恋譚とも言えるし、無邪気さによって引き起こされるグロテスクな純愛とも言える。

  • ルカ

    表題含む7篇からなる短篇集。挿絵エドワード・ゴーリー。 文章は美しいが不穏で、靄の中を歩きながら最後の文に辿り着く。明らかに分かった物語もあれば、分からなかったのもあり読後に空想にふけってしまう。 死が隣り合わせにある作品が多く、『ルーシー』は幻想的でもあった。独特の不思議な雰囲気を味わった。

  • 星落秋風五丈原

    「アーモンドの木」えっもしかしてジェーン・グレイって吸血鬼?と思いましたが違いましたね。愛人設定多くないですか。そしてジェーン・グレイって英国では悲劇の名前では。「伯爵の求婚」二人は実は両想いだったてことだよね。「ミス・デュヴィーン」最後なんだか物悲しいね。

  • ウォルター・デ・ラ・メアの作品を読むのは初めて。この本は7篇の短編集である。子供の目に映った世界、想像力と幻想の世界を繊細なタッチで描くのが、作者の魅力であるそうだ。わたしも子供の頃、こんなふうに世界を見ていたことがあったのかなと考えさせられる。今では怖いと思わないことが、子供の頃は怖く思え、今では不思議だと思わないことが、子供の頃は不思議に思えた。あの時の、今はもう思い出せない気持ちを、この小説は思い出させてくれるのかもしれない。星3.5。

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