ウィリアム・ジェラルド・ゴールディング

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蝿の王 新訳版 ハヤカワ文庫

ウィリアム・ジェラルド・ゴールディング

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784151200908
ISBN 10 : 4151200908
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

疎開する少年たちを乗せた飛行機が、南太平洋の無人島に不時着した。生き残った少年たちは、リーダーを選び、助けを待つことに決める。大人のいない島での暮らしは、当初は気ままで楽しく感じられた。しかし、なかなか来ない救援やのろしの管理をめぐり、次第に苛立ちが広がっていく。そして暗闇に潜むという“獣”に対する恐怖がつのるなか、ついに彼らは互いに牙をむいた―。ノーベル文学賞作家の代表作が新訳で登場。

【著者紹介】
ウィリアム・ゴールディング : 1911年、イギリス、コーンウォール州生まれ。オックスフォード大学卒業後、1934年に詩集を発表。演劇関係の職を経て教師となる。1961年に教職から退き、専業作家となる。1980年に長篇『通過儀礼』でブッカー賞を受賞。1983年にノーベル文学賞を受賞。1993年没

黒原敏行 : 1957年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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執筆から数十年経つが、今読んでも鳥肌が立...

投稿日:2018/12/30 (日)

執筆から数十年経つが、今読んでも鳥肌が立つ! 少年たちの心に潜む憎悪が恐怖を煽り、組織化された暴力へと発展していく様は、凄まじい緊迫感を持って迫ってくる傑作

Joe さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    この本を読むと「血と権力は人を酔わすものである」というドストエフスキーの言葉が思い出される。多くの人が子供は優しく純真無垢だなどと幻想を抱くのはやめただろう。かつて自分を苛めて喜んでいた連中も、ジャックとその仲間と同様に思えた。作者もまた、いじめられたり差別された経験から本書を構想したのかもしれない。人間は霊長類最高の生き物だとか、自民族こそ世界で最も優秀だなどと主張する連中の正気を疑う。20世紀以降もう当たり前すぎて慣れてしまった強制収容所やジェノサイド、民族抹殺に通じる悪夢と恐怖の原型がここにはある。

  • あきぽん

    たまには世界名作を。数年前に読んだ十五少年漂流記のブラック版、というというよりこっちの方が圧倒的にリアル。閉鎖的な極限環境で人間の悪の本性が剝き出しになっていく。人間の嫉妬、承認欲求恐るべし。

  • こーた

    南国の美しい楽園。少年たち。そののびやかで開放的な印象とは裏腹の閉塞感が島を覆う。少年たちは恐怖にかられ、ルールを蔑ろにし、知性は踏みにじられ、暴力へと走る。狂気がかれらを飲み込んでいく。〈獣〉はそこにいるのではない。わたしたちの恐怖心が、〈獣〉を、〈蝿の王〉を生み出すのだ。悪とは純粋なものである。若さに潜む残虐性と、教育の必要性。

  • ねりわさび

    1954年に発売された無人島生活を余儀なくされる少年たちを描いた寓話性の高い小説。本編でカットされましたが初版は核戦争勃発により疎開した子供達の乗る飛行機が墜落した、という前哨設定だったそう。Sキング絶賛の書籍。面白かったですね。

  • Cambel

    私は子供が苦手なひとでなしなので、読み進めるのに気力が必要だった。それは本書の、すぐに統率がとれなくなり好き勝手に遊び出したり、重要なことを忘れ、理性をなくし動物的に残虐的になるという内容にも通じる感覚があるからと整理がつく。子供の残虐性は日常なら昆虫の足をもいだり水に沈めたり、時にはイジメといった行動に止まるけれど、ストッパーがなくなることの恐ろしさがある。ラスト以外には救いがなく、簡単に子供達が死んでいくのが事故ではなく自分たちの行いが引き金になっていることが恐ろしい。

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