イマニュエル・ウォーラーステイン

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近代世界システム 3

イマニュエル・ウォーラーステイン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784815807450
ISBN 10 : 4815807450
Format
Books
Release Date
October/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

世界史に名高い二重革命の意義を徹底的に読み直し、大きな反響を巻き起こした、記念碑的著作の第3巻。「世界経済」第二の大拡大期におけるイギリスのヘゲモニーの確立と、広範な新地域の「周辺」への組み込みを描いて、まったく新しい歴史像を打ち立てる。

目次 : 第1章 工業とブルジョワ/ 第2章 中核部における抗争の第三局面―一七六三年から一八一五年まで/ 第3章 広大な新地域の「世界経済」への組み込み―一七五〇年から一八五〇年まで/ 第4章 南北アメリカにおける定住植民地の解放―一七六三年から一八三三年まで

【著者紹介】
I.ウォーラーステイン : 1930年ニューヨーク生まれ。アメリカの社会学者。研究対象としていた現代アフリカの状況から、「低開発」の歴史的生成過程に関心をもち、従属理論に接近した。他方では、ブローデルを中心とするフランス・アナール学派の歴史認識、とくに「世界経済」の着想に啓発され、「一体化した現代世界」の歴史的形成過程を分析、歴史学や社会科学一般に絶大な影響を与えている。ニューヨーク州立大学ビンガムトン校の「経済・史的システム・文明研究のためのフェルナン・ブローデル・センター」長(1976‐99年)、国際社会学会会長(1994‐98年)などをつとめた

川北稔 : 1940年大阪市生まれ。京都大学文学部卒業、京都大学大学院文学研究科博士課程中退。大阪大学大学院文学研究科教授、名古屋外国語大学教授、京都産業大学教授などを経て、佛教大学教授、大阪大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • skunk_c

    イギリス産業革命とフランス革命に対する、いわゆるホブズボーム的「資本主義成立の契機」に対する批判は、著者の16世紀以降「世界経済」がヘゲモニー国家を変えながら形成されたとする近代世界システム論からすれば当然の結論。第4章の南北アメリカ独立については、やや各論にとらわれていて全体像がかえって見えづらくなっている気がする。やはり本書の白眉は第3章の周縁地域の「世界経済」への組み込みの章で、オスマン帝国、インドや西アフリカについてはさすがの面白さ。また、ロシアの位置づけ方も興味深い。種々批判はあろうが名著だ。

  • しゅん

    フランス革命の貴族vsブルジョワの争いは階級闘争というよりも一かたまりの集団の中の内部抗争として本書では描かれる。資本主義的世界システム成立の中で考えれば、フランス革命も産業革命もシステムの拡大期の一部以上のものではない。西アフリカやオスマントルコなどが世界システムに組み込まれることも同様の重要さがある。細かい情報はなかなか頭に入ってこなくて苦労するのだが、概ねの主張は以上のようなところだろう。いずれ再読しよう。

  • roughfractus02

    周辺の貢納で中核を維持した世界帝国は、海洋進出以降重商主義を生むが、資本蓄積が重心移動して自身を半周辺に追いやる。この移動がヘゲモニー国家の形成を触発するのだが、重商主義自体が当該国家を作るのは稀だ。本書は産業革命のブルジョワジーと工業の勃興からこの点を検討するが、舞台はイギリスではなく、農業国家としてのフランスである。著者は、マルクスが「本源的蓄積」と呼ぶ「囲い込み」に注目し、土地収奪と農民の労働者への転換、農産物の他国依存システムがアラブ、アフリカ、南北アメリカへ世界経済を波及させる契機となるとする。

  • ギトン

    イギリス産業革命は、諸説に足を取られて著者自身の主張がよく読みとれなかった。フランス革命は、日本での議論だけ読んでいると誤解してしまいそうな欧米の諸説の状況がよく解って有意義だった。著者の見解もはっきりと打ち出されている。露・土・印・阿の組み込みは圧巻。中・日の組み込み(ウォーラーステインは結局書かずに逝った)も遙かに見通せそうだ。

  • ヒデアキ

    アメリカ独立革命とフランス革命がもたらしたヨーロッパ世界経済への影響・意味合いと新たに世界システムに組み込まれたオスマン帝国・ムガル帝国・西アフリカ地域の動向について。たしかに2つの革命は影響因子となったが、ヨーロッパ世界経済の景気循環の一側面に過ぎないという歴史観を提唱するウォーラーステイン。ラテンアメリカ植民地の独立プロセス考察が特に興味深かった。

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