イタロ・カルヴィーノ

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アメリカ講義 新たな千年紀のための六つのメモ

イタロ・カルヴィーノ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003270950
ISBN 10 : 4003270959
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2011
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

これからの文学に必要なもの―それは「軽さ」「速さ」「正確さ」「視覚性」「多様性」…である。神話や古今の名著名作を考察の対象に収めながら、自らが作家として目指してきたところを示しつつ、紀元三千年にいたるまでの長大な未来を視野に入れて、疲弊した現代文学を甦らせる処方を語るカルヴィーノ(1923‐85)の遺著。ハーヴァード大学ノートン詩学講義(1985‐86)のために準備された草稿。

目次 : 1 軽さ/ 2 速さ/ 3 正確さ/ 4 視覚性/ 5 多様性/ 補遺 始まりと終わり

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 彩菜

    @軽さA速さB正確さ…等の六回で構成される文学講義。現実の重さを超越する軽さを、無数の想念や無限の空間を一文に凝縮する速さを…各章は独立し答えも出されますがそれだけではない模様。講義は論理ではなく、メルクリウスから水星へ天文学へとイメージの連想で展開し、その幾つものイメージは各章毎に自在に姿を変えながら重複し連関し六面の結晶体の様に組み合ってもいるようです。鳥、馬、月、鉱石、宇宙…軽いヴァレリーの小鳥から速きメルクリウスの翼へ正確なマアトの羽へ…関係の細い糸、その間をイメージによる疑問や考察が合流しては→

  • Bo-he-mian

    イタリア文学界の巨星イタロ・カルヴィーノが、ハーヴァード大学で'85〜'86年に5回に亘り行った講義を書籍としてまとめたもの。テーマは、『新たな千年紀に向けて伝えるべき文学の価値』。本来は全6回の予定だったが、カルヴィーノの死去に伴い講義は5回で終わり、その代わりに巻末に彼が講義のために準備していた手稿からの抜粋が掲載されている。これは「6回目の講義として予定していたものではない」と但し書きがあるが、「始まりと終わり」と題されたそれは講義の最終章ではないかと思うほど、明確なテーマのもとに書かれている。

  • ラウリスタ〜

    これまたハーヴァードでの講義。ボルヘスとかと同じシリーズの講義らしい。この連続講義ラスト一回を残して急死したカルヴィーノさん、いつ死ぬか分からないものです。テーマは大分大きく出ました。短編小説作家の捉える文学観ということで詩人の文学観との違いなんてのも垣間見れる。それにしてもたかが大学の講義でこれほどまでの準備をするとはカルヴィーノさん凄いな。それ以上にこれほどまでの準備をさせるハーヴァードの伝統は凄い。イタリア人初だから気負いすぎたのか?命をリアルに削るとは

  • kenitirokikuti

    猪木正道の『共産主義の系譜』に共産主義はメフィストフェレスであり、アンチテーゼを脱しない、とあった。ふと本書の語る「ペルセウスのメドゥーサ退治」を思い出した。第一の講義「軽さ(lightness)」である。メドゥーサを直視すると石となる。ペルセウスは翼あるサンダルで宙に浮き、磨いた青銅の盾を鏡として用い、鏡に写った像を頼りにして眠るメドゥーサの首を落とす。 コリント第1 13:13 今われらは鏡をもて見るごとく見るところ朧なり。然れど、かの時には顏を對せて相見ん。

  • Tenouji

    この本を読み「ガンダム」が、なぜ、今も語られるのか、突然、理解した。思考そのものが、ある浮遊感や疾走感を渇望するもんなんだ。その感覚が想像力として何かに結実する、言葉による、その方法を考察している。

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