イアン・マキューアン

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恋するアダム 新潮クレスト・ブックス

イアン・マキューアン

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901714
ISBN 10 : 4105901710
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

独身男のチャーリーは、母親の遺産で最新型アンドロイドを購入した。名はアダム。どんな問題も瞬時に最適解を出すアダムのAI能力を利用して、チャーリーは上階に住む美しい女子学生ミランダと恋仲になる。だが人に言えない過去を秘めた彼女に、アンドロイドのアダムが恋心を抱きはじめる。AIと人間は愛し合えるのか?自我を持った機械に恋路を邪魔されたチャーリーに、アダムを壊す権利はあるのだろうか?架空の1982年を舞台に繰り広げられる、未来の社会問題へのユーモラスな示唆に富んだ長篇。

【著者紹介】
イアン・マキューアン : 1948年、英国ハンプシャー生まれ。シンガポール、トリポリなどで少年時代を過ごす。イースト・アングリア大学創作科で修士号を取得後、第一短篇集『最初の恋、最後の儀式』(1975)でサマセット・モーム賞を受賞。『アムステルダム』(1998)でブッカー賞受賞。『贖罪』(2001)で全米批評家協会賞など多数の賞を受賞。2011年、エルサレム賞受賞。現代イギリスを代表する作家のひとり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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同時期にカズオイシグロが同様のテーマを扱...

投稿日:2021/06/12 (土)

同時期にカズオイシグロが同様のテーマを扱った本を出したのも興味深いが、こっちの方が真っ向から人工知能やロボットをテーマとして扱っている。架空の年代を舞台しているため読んでいると頭がごちゃっとするが、今後の人間のあり方について考えさせられる読み応えのある作品になっている。

いえつん さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • buchipanda3

    淡い青色の目をしたヒト型AIがウチにやってきた。日々、好奇心と戸惑いが入り混じるチャーリー。肉体的に限りなく人に似せられたアダムは、やがてチャーリーの想い人への恋心を告白する。それは本物の感情か。最初はシニカルなコメディと思ったがそれだけではなかった。人の愛憎による感情の非合理性、人の本質を問う哲学性が物語に巧みに盛り込まれ興味深く読めた。並行世界のチューリングが自分らすら理解していない人の心を模倣することの難しさを語ったのが印象的。アダムの俳句が切ない。ただ、チャーリーはアダムと暮らして成長した。

  • のぶ

    一つ間違えば、安手のSF小説になる題材を、うまく纏めて優れた文芸作品になっていた。舞台は架空の1982年。タイトルにあるアダムは、主人公のチャーリーが購入したアンドロイド。チャーリーはアパート階下の女性、ミランダに恋心を抱いていたが、アダムを介してミランダと関係を持つ事ができた。ところがアダムはミランダを好きになってしまい三角関係が起きてしまう。その後もいろいろな事が起こるが、アダムの存在を軸にして、人間という存在について考えさせられる展開がユーモラスに描かれている、マキューアンの新たな一面を見せた一冊。

  • どんぐり

    イシグロの「クララ」の本より先に、マキューアンのAIを搭載したアンドロイド「アダム」を読んだ。イギリスを代表する二人の作家が同じAIを作品の題材にしているのが興味深い。本書の「アダム」を所有するのは独身男チャーリーである。魅力的な恋人ミランダがいて、定職に就かず悠々自適の生活を送っている。金目的でアダムを買ったわけではないといいながら、アダムの得意とするAIの技術を使って大金を得てしまう。ただ、そのアダムが自我に目覚め、ミランダに恋をして暴走し始めると、話は滑稽でグロテスクになる。→

  • Vakira

    あらゆる民族を網羅した25体のアンドロイドが開発される。うち12体は男性で名はアダム、13体は女性で名はイヴ。性具用ではない。何をもってちゃんとしたと言えるのか些か定義は難しいがチャンとしたアンドロイド。非常に高価である。主人公チャーリーが親の遺産でアダムを購入したところからこの物語は始まる。もうSFなんかではない、AIとして存在しつつ在る現在、非常に興味深い。アダム君、自分の存在を継続しようする意志がある。名作SF映画が蘇る。ブレード・ランナーのレプリカントであったり、2001年のHALであったり。

  • やいっち

    さすがに物語の工夫は随所にあって、最後まで読ませる。一番の眼目は、Alロボットが主人公の愛しい人を恋すること。一方でネットを介して膨大な情報を摂取する。法律も含めて。ただ、時代設定が曖昧で(一応1982年)、自動運転車が実用化してたり、アラン・チューリングがまだ生存して、かなり重要な理論的発言をさせたり、正直 小説としては、頭でっかちの感が強い。情報が(今の段階では妄想に近いAlやロボットに纏わる懸念も含め)山盛り。それでもロボットに予め設計に組み込まれている法的正義を何より至上とする思想が……

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