アーロン・フリードバーグ

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アメリカの対中軍事戦略 エアシー・バトルの先にあるもの

アーロン・フリードバーグ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784829506783
ISBN 10 : 4829506784
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「エアシー・バトル」で中国に対抗できるのか?アメリカを代表する国際政治学者が、中国に対する軍事戦略のオプションを詳しく解説した書の完訳版。米中の地政学的な対立と、中国が突きつけている「アクセス阻止・エリア拒否」(A2/AD)戦略の脅威を明らかにし、後手に回っている米国の対応や、今後の選択肢について具体的に言及。米中の軍事面での対峙を鮮やかに描き出しているのが本書の特徴。

目次 : イントロダクション/ 第1章 新たな挑戦:中国の脅威(挑戦の起源/ 作戦概念の発展/ 中国の軍事能力/ 結論)/ 第2章 対応の出遅れ:米国の反応(課題への反論/ 米国の抱える問題/ 比較のための判断基準)/ 第3章 中国本土攻撃への道:エアシー・バトル(作戦構想/ エアシー・バトルに対する評価/ 政治的効果/ 核エスカレーション/ エアシー・バトルの含意)/ 第4章 中国を締め上げる:間接アプローチ(遠距離海上封鎖/ 遠距離海上封鎖に対する評価/ 海洋拒否戦略/ 海洋拒否に対する評価)/ まとめ(戦略の諸要素/ 検証の不十分な問題)

【著者紹介】
アーロン・L・フリードバーグ : 1956年米国生まれ。1987年からプリンストン大学教授。専門は国際政治・外交・防衛政策・東アジア等。ジョージ・W・ブッシュ政権においてはディック・チェイニー副大統領の国家安全保障担当副補佐官、2012年の大統領選では共和党の大統領候補ミット・ロムニーのアジア太平洋分科会の共同議長を務めた。2016年の大統領選ではマルコ・ルビオ候補の安全保障チームに参加

平山茂敏 : 1等海佐。防衛大学校(電気工学)卒、英国統合指揮幕僚大学(上級指揮幕僚課程)、ロンドン大学キングスカレッジ(防衛学修士)。護衛艦ゆうばり艦長、在ロシア防衛駐在官、海上自衛隊幹部学校研究部長付、海上自衛隊幹部学校防衛戦略教育研究部戦略研究室長などを経て、防衛大学校防衛学教育学群教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • hurosinki

    A2/ADに対抗する米軍の作戦コンセプトを「エアシー・バトル」「遠距離海上封鎖」「海洋拒否」に整理・比較したもの。それぞれに強みと弱みがあり、米国の対応はこれを織り交ぜたものになる。(第三次)台湾海峡危機で米機動部隊に屈した中国軍は、96年以降、米軍の戦力投射を無効化するA2/AD能力を向上させる。対テロ戦争に追われた米軍は約15年遅れで対抗策を講じ、2010年より「エアシー・バトル」という新たな作戦コンセプトを発展させる。「エアシー・バトル」は本土攻撃を行い直接A2/AD能力を無力化するアプローチで、

  • 紙狸

    2016年5月刊行。原書は2014年に出た。著者のフリードバーグ氏は、国際政治・防衛政策専門のプリンストン大学教授。チェイニー副大統領のスタッフを務めた。チェイニー副大統領を描いた映画ができて、日本でも公開予定だ。強力な副大統領として知られたチェイニーは、安全保障の専門家も抱えていたと分かる。ここ数年、米エリート層の対中認識が次第に厳しくなってきた過程の一コマに相当する本だと言える。軍事分野に焦点をあて、中国側の「アクセス阻止・エリア拒否」に対抗して、米側で形成された「エアシー・バトル」構想を記述する。

  • てっき

    中国のA2ADに関する概要とそれに対処する米国の軍事戦略を包括的に述べた本。まだJAM-GCがASBであった頃の本なので、多少古い点はあるが、それでも概要を理解するには十分であった。(殊この分野に関して半可通なじぶんにとっては) 米国の軍事戦略としてはASBと間接アプローチ(遠距離海上封鎖又はオフショア・コントロール)について、それぞれの構想の内容と評価をしている。本論を読む限りではいずれの構想もあくまで抑止を主体としている構想に見受けられ、あまり米国としてもガチバトルはしたくないような印象を受けた。

  • なんとなく言葉だけが先行しているイメージのあるエアシーバトル改めJAM-CGだが、この現状を概観しつつ、他のオプションとして海洋拒否や遠距離海上封鎖を挙げ、総合的に比較を行っている。核使用や同盟国への影響も考慮されているのは興味深い。エアシーバトルがあくまでオペレーショナルレベルの構想であって、戦略レベルではなく、戦争を終わらせるものではないということは忘れてはならないと思う。翻訳がやや冗長であったり、不自然なのは惜しい。

  • さっきぃ☆

    フリードバーグ氏はプリンストン大学の教授でチェイニー副大統領の補佐官を勤めた経験を持つ方。対峙する米中を軍事戦略の観点から分析をしている一冊。中国の領域接近拒否(通称A2/AD)に対して、米軍がいかにパワープロジェクション(戦力投射)し戦うか。その一手段として提示されてるエアシーバトル構想について分かりやすく解説されてる。いまの日本の防衛戦略も大きな枠組みの中で、このエアシーバトル構想の一端を成しているという視点で読むと非常に興味深い。

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