アーチボルド・ジョセフ・クローニン

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城砦 下

アーチボルド・ジョセフ・クローニン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784296205103
ISBN 10 : 4296205102
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

 忘れられた名著であるJ.A.クローニンの「城砦」が夏川草介氏の新訳でよみがえりました。英国の医師であり小説家だったクローニンと、日本の医師である「神様のカルテ」シリーズの著者である夏川草介氏。この時代を越えたコラボで新たに誕生したのが「新訳 城砦」です。
 本書は、医師の仕事に情熱を燃やす若き医師アンドルーが様々な苦難に立ち向かう半生を描いたものです。ある時は、医療制度に立ち向かい、ある時は、富や名声への渇望という自らの欲望に足をさらわれそうになりながら、希望の灯を絶やさない心の軌跡が描かれています。「何のために生きるのか?」「何のために働くのか?」そんな人生の難問に出逢った際、きっと本書から得るものがあるはずです。いつの時代であっても生きていればかならず遭遇する苦難や人生の落とし穴。あなたはどう対応しますか。


【著者紹介】
アーチボルド・ジョセフ・クローニン : スコットランドの小説家、劇作家、ノンフィクション作家(1896年‐1981年)。グラスゴー大学で医学を学び、第一次世界大戦のイギリス海軍外科医として働いた経験を有する。南部ウェールズの鉱山町トレデガーで開業した経験を基に執筆したのが、ウェールズを舞台にした本書『城砦』である。『城砦』は日本に紹介されると同時にベストセラーとなり、同書の影響で医師を志した若者が多く、座右の書として摩り切れるまで読み返したという医師も少なくなかった

夏川草介 : 1978年生まれ、信州大学医学部卒。2009年に『神様のカルテ』(小学館)で第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同シリーズは累計発行部数330万部のベストセラー。2024年本屋大賞ノミネート作の『スピノザの診察室』(水鈴社)などを執筆。本書は初の翻訳小説となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    上下巻、800頁弱、完読しました。著者の自伝的成長譚医師の大河小説でした。100年近く前に書かれた作品ですが、今も色褪せない普遍的な内容です。しかし「城砦」というタイトルに違和感を感じました。内容にそぐわない気がします。 https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/041500053/082600327/?cx_testId=3&cx_testVariant=cx_1&cx_artPos=1&i_cid=nbpbkp_atcl_rec#cxrecs_s

  • ナミのママ

    臨床経験を積み研究テーマも決まってきたが医学の会話をする仲間がいないアンドルー。大学時代の友人とその仲間と知り合ったものの取り込まれ富と名声に溺れていく。そして夫婦は必ずしもいつも同じ方向を見ているわけではない。心配する妻クリスティンの気持ちがせつない。それでも夫から離れていかなかったのは愛?時代?人生に不要なものはないと考えれば回り道をしたような時期もアンドルーの土台となるのだろう。日本でも「炎のカルテ」で連ドラ化し一世風靡した作品は著者の自伝的小説。連休後半の一気読み。手元に残しておきたい良作。

  • 名古屋ケムンパス

    主人公アンドルーが理想の医療環境の整備(「城砦」づくり)の大切さに、紆余曲折の末に気づく覚醒の下巻です。 極めて優秀な医師であっても職に恵まれるわけでなく、誠心誠意の診療が名誉と富を約束してくれるわけではありません。最愛の妻クリスティンの願いが彼に届いたときになお、新たな不幸に出会う理不尽さに打ち負かされてしまいます。でも、医師としての矜持を崩さぬ診療姿勢こそが、崇高な価値をもたらす源泉であることを教えてくれています。

  • Cambel

    期待以上に面白かった。アルドルーの若い頃は情熱や行動力と見られる振る舞いが歳を重ねると浅慮な面が強くなった。医師になりたての頃からの信念と裕福になって名を残したい相反する思いの間を揺れる。逆に妻のクリスティンは一貫した態度。アンドルーがもう少し思慮深かったなら…と思うことばかり起こる。自分の歩む先をはっきり自覚したのは大切な妻を亡くして審議会にかけられて全てを失う覚悟ができた時だった。元々夢や目標を実現する素質があったのに何度も失敗して道を外れかけて辿り着いたのを読者として見届けられてよかった。

  • mayumi

    上巻ではあんなに情熱に満ち溢れていたアンドルーが金の亡者となり、一番なりたくなかったであろう医師になってしまうくだりは読んでいてもどかしい。何とか彼を正しい方向へと導こうとする妻クリスティンに辛くあたり、他の女性に目を向けるあたり、読んでいてイライラした。ただ、決定的な悲劇が起こり、目を覚ました彼を更なる悲劇が襲う。そんな彼を支えたデニーの不器用な優しさに救われる。アンドルーの行く道は決して平坦ではないだろう。でも彼はこの先ずっと患者にとってよい医師であり続けるだろうと思えるラストだった。

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