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絶望死のアメリカ 資本主義がめざすべきもの

アン・ケース

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622089636
ISBN 10 : 4622089637
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

アメリカ労働者階級を死に追いやりつつある資本主義の欠陥を冷静に分析し、資本主義の力を取り戻す筋道を提示する。

目次 : 第1部 序章としての過去(嵐の前の静けさ/ バラバラになる/ 絶望死)/ 第2部 戦場を解剖する(高学歴者(と低学歴者)の生と死/ 黒人と白人の死/ 生者の健康/ 悲惨で謎めいた痛み/ 自殺、薬物、アルコール/ オピオイド)/ 第3部 経済はどう関係してくるのか?(迷い道―貧困、所得、大不況/ 職場で広がる距離/ 家庭に広がる格差)/ 第4部 なぜ資本主義はこれほど多くを見捨てているのか?(命をむしばむアメリカ医療/ 資本主義、移民、ロボット、中国/ 企業、消費者、労働者/ どうすればいいのか?)

【著者紹介】
アン・ケース : プリンストン大学経済学・公共問題名誉教授。プリンストン大学の開発研究リサーチプログラム所長。専門は医療経済学。2003年に、小児期の経済状態と健康状態の関係についての研究で、国際医療経済学会のケネス・J.アロー賞を受賞。2016年に、中年期の罹患率と死亡率についての研究で、米国科学アカデミー紀要のコザレリ賞を受賞。現在は、アメリカ国家科学賞大統領諮問委員、国家統計大統領諮問委員を務める

アンガス・ディートン : プリンストン大学経済学・国際問題名誉教授。南カルフォルニア大学経済学学長教授。専門は、貧困、不平等、医療、経済開発。2015年に、「消費、貧困、福祉に関する分析」で、ノーベル経済学賞を受賞

松本裕 : 翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • こーた

    都会では自殺する若者が増えている、と歌われたのは半世紀ほど前だが、現代のアメリカでは中年の白人に自殺者が増えているらしい。それも都会ではなく田舎で、低学歴の白人の、自殺だけでなくアルコールや薬物による「絶望死」が顕著に増加している。一体何が起きているのか。そしてそれはなぜ起き、私たちはどうすればいいのか。もっとも深刻なのは医療だ。賃金は低下し、職を失うことで増した痛みを緩和するため、薬に頼る。製薬会社は政治に手を回し、薬を売ることで富を獲る。レントシーキング、逆ロビンフッド効果が加速し、やがては絶望死に⇒

  • ケイ

    発行は2019年のコロナ禍前。作者の意図するポイントと違う視点で読んでしまう。本書の中心は、1900年以降、非ヒスパニック系の白人中年男性が非学士である場合、絶望死(薬物過剰、アルコール過剰、自殺)の割合が明らかに高いということ。それは他の先進国と比べても顕著であり、様々なグラフや表を用いて示されるのだが、最も気になったのは、1900年までは死亡の第一原因は感染症であったということ。それが徐々に取り除かれていったわけだ。だから、100年前のスペイン風邪はコロナほど記憶に残らなかったのではないかと思った

  • パトラッシュ

    アメリカで白人中産階級が崩壊しているとは数十年前から聞いていたが、もはや破綻寸前の状況にあるのを数字で論証する。学歴、人種、労働などあらゆる部門で格差が広がり、アメリカンドリームは消え従来あったセーフティーネットも破壊されてしまった。暗い未来しか予想できず自殺や薬物、アルコール中毒などで「絶望死」を選ぶ人が増えている有様は、世界最大の資本主義国家が抱える致命的欠陥を露呈している。著者らは経済学者として貧困救済や医療制度改善などを提案するが、ここまで来ると一度すべての制度を破壊する革命が必要と思ってしまう。

  • ヘラジカ

    近年急増する絶望死(自殺、アルコールや薬物の過剰摂取による死)から見る格差社会アメリカ。この本では特に四年制大学を出ていない低学歴層の中年白人男性を中心に、あらゆるデータから資本主義の欠陥を炙り出している。大部分が統計を基にして解説されているため退屈な部分も多いが、当然のように今の日本に当てはまることも多く真剣に読まざるを得ない書であった。医療制度や人種問題、オピオイド危機など固有の問題もあるが「アメリカは単に、世界中で根付きつつあり、これからもさらに広まりそうな、より広範な悲劇の先駆者に過ぎない」のだ。

  • キムチ

    このボリュームでこの展開。今年の「凄い本」up。読み砕くのに疲弊・・元来評論家が嫌いな私、自分もこれを読むだけで日本の危機がそこにある感が強まりやるせなさ 暗澹。ペア執筆ながら一人はノーベル経済学賞受賞の人物。今世紀の黄昏と薄暮が見えるよう。米トランプ政権が浮き彫りにしたこの国の病巣・・絶望死という言葉。「学士号を持たぬ集団」がその大半を占めるという分析。右肩上がりの白人死亡率、要因best3-自殺・薬物過剰摂取・アルコール性肝炎。出生コホートに拠る分析が打ち出す数字が衝撃。僅か250年前に産声を上げた米

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