アンドレイ・プラトーノフ

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幸福なモスクワ ロシア語文学のミノタウロスたち

アンドレイ・プラトーノフ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560093443
ISBN 10 : 456009344X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

特異な世界観と言語観で生成するソ連社会を描いたプラトーノフ―共産主義を象るモスクワ・チェスノワと彼女をめぐる「幸福」の物語。

【著者紹介】
アンドレイ・プラトーノフ : 1899‐1951。ロシア南西部ヴォロネジ郊外生まれ。中等教育を経た後さまざまな職につきながら、ヴォロネジ国立大学に入学するが中退し、1919年に労働者鉄道高等専門学校に入学。蒸気機関車に乗り込みながら赤軍側で参戦する一方、十代末から地元の雑誌・新聞等に評論や詩が掲載されるなど、その創作は革命と内戦のなかで培われた。総じて作家であると同時に技術労働者でもあり、県農地局で土地改良や水利開発等で指導的役割を果たしていた時期に最初の詩集『空色の深み』(1922)が刊行される。短篇集『エピファ二の水門』(1927)で広く認められるも、「疑惑を抱いたマカール」(1929)、「ためになる」(1931)等で体制側から厳しい批判を浴び、執筆活動が大幅に制限された。死後、1960年代になってから本格的な再評価がはじまり、生前未刊行の長篇『チェヴェングール』、中篇『土台穴』がまずは国外で刊行されたが、国内での刊行はペレストロイカを待たねばならなかった

池田嘉郎 : 1971年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士(文学)。専門は近現代ロシア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • aika

    孤児の少女に、首都と同じ名前が授けられた。天衣無縫な性格のモスクワは、志したパラシュート部隊での飛行のように理想を翼にして、数々の男性を魅了していきます。つい目で追ってしまうのはもう一人の主人公といえる技師サルトリウス。人体や機械に関する言葉の数々に、この作家が一筋縄ではいかなあたことを改めて見せつけられたような気がします。物語が終わっても、作家の生涯について事細かに記してある解説に釘付けになりました。息子が逮捕された詳細な経緯、スターリンへの意外な感情、盟友ショーロホフとの友情…たくさんの新発見でした。

  • きゅー

    読み終えるとタイトルの『幸福なモスクワ』というのが、痛烈な皮肉として印象に残る。『チェヴェングール』でもそうだったが、プラトーノフにとっての幸福・楽園とは、国家が与えるものではなく、自らがそれに与して得るべき理念的なもののようだ。ヒロインとなるモスクワ・チェスノワだけではなくその周囲の人々も、どうにも私には理解し難い義憤のようなものに駆られて行動する。ところで本作におけるモスクワとは、舞台となる都市の名前でもある。時代は1930年代前半であり、スターリンの指導下により劇的な改革が行われていた頃の物語だ。

  • relaxopenenjoy

    時間がかかってしまった。読みやすいとこと読みにくいとこがあるのと、登場人物がつかみきれない(細切れで読んでいた自分自身のせいでもあるかも) 。解説まで読み応えあり。キーは他者との合一、ソヴィエト的社会主義国家の建設や、都市としてのモスクワの急速な発展。

  • Jessica

    ロシア版アメリ。 何をやっても満たされず、幸福の幻想だけを追い求める姿はロシア版ボヴァリー夫人とも言えるのかもしれませんが。 スターリン体制下、実際に社会主義国家に変貌しつつあった首都モスクワ。 孤児として救われ、知事によってそのまま都市の名前を付けられた主人公モスクワ・チェスノワのちょっと変な人生を描いた未完のプラトーノフ「代表作」。ほんとになんか、アメリを見終わったような気持ちで読み終えました。

  • ちり

    “闇のような人間が燃えさかるたいまつをもって、秋の果ての寂しい夜に通りを走っていた”

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