アンドレイ・クルコフ

Individuals/organizations Page

Books

灰色のミツバチ

アンドレイ・クルコフ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784865284355
ISBN 10 : 4865284354
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    『戦争日記』にて存在が明らかになった本が遂に翻訳。親ロシア分離派とウクライナ軍の間で戦争が起こり、村人がほぼ、避難した村で蜜蜂を守って暮らすセルゲーイチ。電気はほぼなし、たった一人の隣人は狡賢いが頼りにもなり、物々交換でその日を暮らす。だが、彼が大切にしている蜜蜂に存続の危機が迫る。彼らを少しでも生き延びさせる為にセルゲーイチは村を出る。しかし、村の外は更に白黒つけたがるが故の不条理のワンダーランド化していた。宗教は救わず、権力の横暴は容赦なく、襲い、人々は心情を押し殺し、「灰色」となって生き抜くしかない

  • ヘラジカ

    国と国に挟まれ圧殺されていく人間の大多数は”灰色”であるという当たり前の現実を思い出させてくれる静かな作品。前半は解説で「スローライフ」という表現が使われるほど穏やか(どこか達観している)に異常と日常が混合して描かれており、中盤以降はロードノヴェルへと変化し神話のような超然とした帰還の物語へと変遷していく。感情の振れ幅があまり大きくないが故に、この世に間違いなく存在する限りなく”地獄寄りの煉獄”が圧倒的なリアリティをもって迫ってくる。軽やかな筆致なのに荘厳。卑小な人々に宿る神性を描いた傑作である。

  • フランソワーズ

    戦時下のウクライナ。グレーゾーンという緩衝地帯の村に住む養蜂家セルゲイの旅物語。戦争の気配はところどころに見られるが、ミツバチの生態に寄り添って生きるセルゲイの生き方や考え方、旅先で会う人々の温かい交流に心が和む。もちろん、黒と白の中間色というのがさまざまなことを示唆している。

  • taku

    特別ではない人たちが、人との交わりの中でみせる普通の魅力を、軽妙さを交えながら描ける作家なんだと思う。そこが安堵できる物語の拠り所。紛争地帯のグレーゾーンからミツバチを連れて流浪してみれば、理不尽が蔓延っている。人と人は交流し、土地も景色も繋がっているのに、なぜこんなに分断してしまうのだろう。灰色のミツバチは死の連想と、争いや権力によってグレーにさせられてしまうことを意味するのだろうか。現実で未来の戦争は始まってしまった。物語中の終結は、力による平和だったのかい?

  • naff1968

    「アレクセイと泉」というドキュメンタリー映画の風景を思い浮かべながら読んでました。砲撃の音を遠くに聞きながら流れる牧歌的な時間、不穏な空気はずっとそこにありますが、クリミアで過ごす夏の間もその空気は重さを増すのみ。大国のエゴ(というより“狂人“たちの肥大する自意識と言った方がいいかも)に今世界中が振り回されていますが、みんなが望むのは平穏な暮らし。白だろうが黒だろうが灰色だろうが、そんなことはどうでもいいって言いたくなる。ミツバチたちに必要なのは草花だけだし。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items