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ドイツ統一 岩波新書

アンドレアス・レダー

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004318477
ISBN 10 : 4004318475
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ドイツ統一から三〇年。冷戦の終焉を決定づけ、その後の世界の原点となった市民革命を、明快に描く。


一九九〇年一〇月三日。第二次世界大戦の敗戦によって東西に隔てられていたドイツは、ふたたび統一された。この出来事は、冷戦末期の変容する世界政治がヨーロッパにもたらしたもっとも大きな成果であり、その後のすべての始まりでもあった。さまざまなアクターの思惑を越えて進む市民革命を、傑出した歴史家が明快に描く。

【著者紹介】
アンドレアス・レダー : 1967年生まれ。マインツ大学教授(現代史)。ボン大学、テュービンゲン大学などで歴史学を学び、1995年にボン大学で博士号を取得、2001年にシュトゥットガルト大学で教授資格を取得。2005年より現職。著書多数

板橋拓己 : 1978年生まれ。成蹊大学法学部教授。専攻は国際政治史、ヨーロッパ政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    ちょうど統一30周年を迎えた頃に翻訳なって出された概説書。自分が同時代に生きていた海の向こうの出来事を、すっきりとまとめてもらった印象。ドイツ内の政治として、必ずしも西ドイツとの統一を望んでいなかった東ドイツ反体制派を、国境や壁が崩れて実際の西ドイツの繁栄を見てしまった大衆が飲み込んでいくさま、国際的には東西の庇護者であるゴルバチョフとブッシュの「合意」が決定的であったこと、そしてこのふたつの事象を絡めながら西ドイツのコール政権が統一にまとめ上げていったというところか。見取り図を得るには最適の書と思う。

  • 崩紫サロメ

    1990年のドイツ統一を対内的側面と対外的側面を総合して、しかも学術的なレベルで叙述した希少なものといえる。また、ナポレオン時代からのドイツ中長期的な市民運動の流れの中に1989/1990を位置づけている。レダーの著作が日本語に訳されるのは始めてということもあり、その経歴や政治的スタンスも詳細に解説されている。翻訳では「ドイツ統一」となっているが、原題はWiedervereinigung(再統一)であり、その2つの語の政治的姿勢の違いなどの解説もあり、充実した新書。

  • nishiyan

    「ドイツ統一」前夜から統一に至るプロセスを東西ドイツのおかれた状況、冷戦下の東西両陣営の反応まで含めて叙述された入門書決定版。ゴルバチョフの登場、東欧革命、それらの余波は東独SEDによる支配体制を崩壊へと導いていく。SED崩壊後の第三の道を模索した東独反体制派と後継政権の動き、西独・コール政権のドイツ統一政策、米英仏ソ戦勝国との統一に向けた交渉、統一に向けての諸課題とバランスよく適度な分量で解説されているため、読みやすい。様々な俗説が付きまとうドイツ統一だが本書を読めばこれらは妄説であるとわかるだろう。

  • coolflat

    米ソ英仏のうちドイツ統一に対し、ソ英仏は拒絶的な態度を取っていたということを知った。これら三国は統一によってドイツが巨大国家になることを恐れたのである。冷戦が崩壊しつつある中、統一を妨げることは既に不可能になっていた。そこで三国のうち特に英仏は妥協案として欧州統合の深化を進めた。統一ドイツを(将来の)EUの一部にすることで、ドイツという巨人を大人しくさせるという魂胆であった。そのための中心的な道具が欧州統一通貨であり、それによってドイツ・マルクの経済的優位とドイツ連邦銀行の高金利を打破するつもりだった。

  • 紙狸

    2020年刊行。原著の初版は2011年刊行。訳者解説によると、著者アンドレアス・レダー氏は「ドイツで最も精力的に活躍している現代史家のひとり」だという。東西ドイツ統一を、国際関係、東ドイツ国内、西ドイツ国内という多角的な視角から描く。統一の対外的側面(統一ドイツのNATO帰属問題など)は、東西ドイツと戦勝4か国(米英仏ソ)による「ドイツに関する最終規定条約」で決定された。統一プロセスをすべての交戦国との講和会議で座礁させないために、選ばれた道だった。

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