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情報セキュリティの敗北史 脆弱性はどこから来たのか

アンドリュー・スチュワート

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784826902434
ISBN 10 : 4826902433
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

個人情報の大規模漏洩、米・中・露のハッキング戦争、ランサムウェアによる身代金要求…。私たちのシステムにはなぜ危険が増え続けるのか?情報セキュリティの歴史を初めて完全網羅した決定版。Cybersecurity Canon Hall of Fame 2022(サイバーセキュリティ書の殿堂)受賞。

目次 : プロローグ 3つの汚名/ 1 情報セキュリティの「新次元」/ 2 研究者たちの期待、成功、失敗/ 3 インターネットとウェブの誕生、不吉な予兆/ 4 ドットコム・ブームと魅力的なフィードバック・ループ/ 5 ソフトウェアセキュリティと「苦痛なハムスターホイール」/ 6 ユーザブルセキュリティ、経済学、心理学/ 7 脆弱性の開示、報奨金、市場/ 8 データ漏洩、国家によるハッキング、認知的閉鎖/ 9 情報セキュリティの厄介な本質/ エピローグ 過去、現在、あり得る未来

【著者紹介】
アンドリュー・スチュワート : 世界的投資銀行幹部。ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校でMSc in Information(情報科学修士)を取得

小林啓倫 : 1973年東京都生まれ。筑波大学大学院修士課程修了。システムエンジニアとしてキャリアを積んだ後、米バブソン大学にてMBA取得。外資系コンサルティングファーム、国内ベンチャー企業などで活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ゲオルギオ・ハーン

    投資銀行でセキュリティの専門家として勤務している著者がまとめた情報セキュリティ史。翻訳があまり上手くないのか、もともとそういう文章なのか読みにくい。あくまで情報セキュリティの歴史をまとめた一冊なので「なんでそうなるのか」「ハッキングだってコストがかかっているはずだけど、ターゲットを決める時にどういう意志決定をしているのか(費用対効果で決めるのか、それとも目立ちたいだけでやっているのか)」という分析や考察が弱いので知識を吸収するという姿勢で読んだ。用語の補足があればもっと良かった。

  • たまご

    セキュリティを作るのも人間だし,利用するのも人間だし,突破しようとするのも人間だし…,と,人間の創造性と操作性と悪い意味での破壊性(そこに山があるから登る,そこにセキュリティ=抵抗があるから突破する)を感じる本でした.隠されると見たくなる,抵抗されるとより燃える,人間の本性か….デジタル技術の危うさ,そこにパーソナルな情報を保存しなければいけないリスク,どこまで許容できるのか,私たちは判断力や忍耐力が試されてる.現実とネットの世界とどっちが危ういんだろう.そのうちやっぱ現ナマよね,と揺り返しが来るか?

  • hitomi

    読売新聞の書評を読んで。すごく面白い本でした。専門用語が多く理解できるか不安でしたが、用語の解説や訳注が充実しており、また索引にも助けられながら読み終えました。喩えが絶妙で、具体的にイメージしやすかったのも良かったです。過去を振り返ることで、セキュリティの脆弱性は蔑ろにされていたことや、技術が進むにつれ増していく脆弱性に対し対症療法しかとられなかったことがよく分かりました。初期のコンピュータは軍事目的であり、命令に忠実な軍人が使うことを前提としていたため、ユーザビリティはあまり考慮されていなかったとは。

  • owlsoul

    情報セキュリティ問題は根本的な矛盾とジレンマを抱えている。求められているのは誰にでも使えるコンピュータだが、その簡易性・開放性こそがセキュリティを低下させるという矛盾。そしてセキュリティを最も必要とする人々が、情報技術の知識を全く持っていないため、その技術を選定・評価することができないというジレンマ。製品自体のセキュリティを強化すればユーザビリティが下がる。情報技術は専門性が高く一般の利用者を教育することも不可能。ネットセキュリティについて不安を煽る情報を見るたびにモヤモヤしていたが、その本質が理解できた

  • 西澤 隆

    黎明期から今に至るセキュリティの歴史は全体の半分で「セキュアなシステムの構築のための投資と努力」の概ねを語り尽くし、そこからは「以下にしてセキュアではない人間をどうするか」へと転換してゆく。情報機器が人のためのツールである以上人は排除できない。そして最終章ではどんどん大型化する情報漏洩、属するコミュニティとは別の情報を拒絶する「認知的閉鎖」と並んでサラッと「狙われたら絶対に逃げられない」と語られる国家が関与する攻撃。確かに最近は「漏らさない」より「なにかどう漏れたか」を監査できるEDRの重要度が向上中だ。

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