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すべての見えない光 ハヤカワepi文庫

アンソニー・ドーア

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784151201127
ISBN 10 : 4151201122
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ドイツ軍の侵攻が迫るパリ。盲目の少女マリー=ロールは父に連れられ、大伯父の住む海辺の町サン・マロへと避難する。一方ドイツの孤児院で育ち、ヒトラーユーゲントに加わったヴェルナーは、ラジオ修理の技術を買われ、やがてレジスタンスの放送を傍受すべく占領下のフランスへ。戦争が時代を翻弄するなか、交差するはずのなかった二人の運命が“見えない光”を介して近づく―ピュリッツァー賞受賞の傑作小説を文庫化。

【著者紹介】
アンソニー・ドーア : 1973年、オハイオ州クリーヴランド生まれ。デビュー短篇集『シェル・コレクター』(2002)で、O・ヘンリー賞、バーンズ&ノーブル・ディスカバー賞などを受賞し注目を集める。二冊目の短篇集『メモリー・ウォール』ではストーリー賞を受賞。『すべての見えない光』は2015年度のピュリッツァー賞を受賞し、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに200週以上にわたってランクインしたほか、Netflixでドラマ化もされた。2021年には長篇Cloud Cuckoo Landが刊行され、その年の全米図書賞の最終候補作となった。アイダホ州ボイシに在住

藤井光訳 : 東京大学大学院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • しげ

    訳あって自宅時間となり、期せずして積読書を読み進めるタイミングになりました。既にネットドラマは視聴していたので原作との比較の様な読書となりました。戦争を題材にしたとは思えないほどの叙情的な原作、ドラマ(映像)も良かったのですが主人公のキャスティング(年齢)が微妙に感じてしまい少し残念、とは言え所詮自分のイメージなので読書ならではの良さを再認識しました。

  • yapipi

    フランスの盲目の少女ロールとドイツの理系少年ヴェルナーの物語。遠く離れて暮らす二人は見えない光(ラジオ波と「月の光」)で子供の頃からつながっていた。🌙ロールは運命を受け入れて懸命に明るく賢く生きようとする。ヴェルナーは運命に抗うが、さらに大きな力に翻弄される。二人はパリ解放の直前に奇跡的に邂逅する。😋ラジオ、海の生物、悲惨な争いなど、ディティールが極めてリアルだ。時々挿入されている警句もスパイスのようにピリッと効いている。それに叙事的なのに叙情的な文章、凄くいい。こんな英文を味わえるようになりたい。

  • 特盛

    評価4/5。2015年ピューリッツァー賞。納得。本作は10年かけて書かれた力作だ。時代はWW2。ナチ占領下に住む目の見えない少女とドイツの少年兵の偶然の出会いと別れ。二人を結ぶ糸はラジオだ。科学と物語と戦争が導く、素敵だが悲しい運命。可視光は電磁波全体から見たらほんの極小領域だ。数学的には我々は殆ど見えてない。そして、歴史には無数の人々が生きて消えていく。我々には見えず、本作で描かれたドイツの少年も「ナチ」としか語られなくなる。現在にも不平等は多い。だがそれは忘れ去られた時代と今の間にもとても大きい。

  • kieth文

    激動のノルマンディ上陸作戦の前後(ドイツの隆盛から没落まで)を翻弄されながらも強く生き抜く少女と少年の物語だ。かたや侵略された盲目のフランス人の少女、もう一方の少年は孤児だけれど数学的才能を持つドイツ人で無線機の傍受をする。 今まで戦争を題材する物語は避けていた。敢えて辛い題材を知りたくないという思い、、、でもやはりそれを観て考える事は無益ではないと知った。戦争を知らない世代になっているからこそ、目を背けてはいけない気がする。

  • 原玉幸子

    登場人物を巡る人間の残酷さや傲慢さに狂気を重ねる作者の描写によって、戦争というものに通底している悲しみの大きさを、厭々感じ乍ら読み進めることになりました。そして、全てが終わった後の時代を経ての邂逅は淡々と語られていますが、淡々とした描写故に関わる人其々の背負って来た人生が感じられる実に重いものでした。戦争を引き起こしたドイツ人の責任だけを問うものではなく、(私が好む「人は其々事情を抱えて生きている」ではなくて)人は何かに巻き込まれてしまう時もあることへの深いメッセージだったと思います。(◎2024年・冬)

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