アンソニー・ギデンズ

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モダニティと自己アイデンティティ 後期近代における自己と社会 ちくま学芸文庫

アンソニー・ギデンズ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480510631
ISBN 10 : 448051063X
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

後期近代において、個人は特定の場所や宗教、慣習から切り離され、グローバルな社会と相互に繋がるようになった。常に新たな情報に開かれ、継続的な変化が前提となる時代に、自己アイデンティティは外的準拠点を失い、その物語を自ら構成しつづけることでのみ保たれる「再帰的プロジェクト」となる。それは、不確実で多様な選択肢の中から「いかに生きるべきか」を選び続ける重荷を自己に課すものでもあった。精神分析、心理学、社会学など多分野の研究をもとに独自の理論的枠組みを作り上げ、近代的自己の持つ可能性と苦難を読み解いた現代的古典。

目次 : 第1章 ハイ・モダニティの輪郭/ 第2章 自己:存在論的安心と実存的不安/ 第3章 自己の軌跡/ 第4章 宿命、リスク、安心/ 第5章 経験の隔離/ 第6章 自己の苦難/ 第7章 ライフ・ポリティクスの登場

【著者紹介】
アンソニー・ギデンズ : 1938年、イギリス生まれ。社会学者。ケンブリッジ大学教授などを経て、LSEの学長を務めた。現在はLSE名誉教授、イギリスの上院議員。著書多数

秋吉美都 : 1969年生まれ。社会学者。専修大学人間科学部教授

安藤太郎 : 一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学

筒井淳也 : 1970年生まれ。社会学者。立命館大学産業社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ∃.狂茶党

    後期近代と自己、後期近代における自己、後期近代としての自己。 社会学の本。 この本は用語解説、解題、後書きを読んでから本編を読む方が良いような気がする。 解題では、本書に寄せられた批判の内、代表的なものが列挙されている。 それらの批判はもっともなものですが、翻訳者が強調しているように、それによって本書の限界は示されるにせよ、それが本書を否定することにはならない。

  • テツ

    神はいなくなってしまった。人間が全ての呪縛としがらみから解き放たれた現代社会においてぼくたちはどう存在しようが許される(法治国家において法律を守るべきみたいな考えだって踏み躙るのは自由だ)筈なのに、何故自由に確立して構わないアイデンティティの在り方がぼくを苦しめるのか。それがどんな形だろうが自由な筈なのに。自己と他者(たち)との間に広がる絶望的な隔たり。重ならない筈のそれを重ならせなければならないという何処からか聞こえてくる声がぼくたちを苦しめ続ける。人間はまともな脳味噌があれば自由になど決してなれない。

  • フクロウ

    神を殺した、あるいは伝統から離脱した(disembedded、カール・ポラニー)モダニティの世界において、個人は自由になり、なんでもなれるようになったし、選択できるようになった(常守朱と縢秀星の対比)が、同時に、「何者かになりたい」「あの選択は正しかったのか」と悩むようになった。結局、神を殺した個人は神の似姿・アダムである。要は「がんばれよ、ハンジ。」ということである。かくして、保険による将来の植民地化をなし、消費社会における見栄えに気をつけ、再帰的チェックをかけながら自己コントロールを図るようになる。

  • tharaud

    読み進めるにつれ内容が頭に入ってこなくなり、なかなか苦しい読書だった。書かれたのが30年前と考えると展開されているテーマはどれも今も重要なのだが、現在の世界はギデンズの理論の枠組みなどを超えて混沌としてしまっていることを解題を読んで痛感した。

  • かとたか

    わかりやすそうな事例がふんだんに盛り込まれてるのに、理解しきれない。ギデンズの独特な理論、概念が至る所に敷き詰められているので、ギデンズ理論に詳しい人でなければ、一読で理解はできないだろう。しかし、訳者あとがきにて、一気に理解しないようにと、まさにその点が書かれていたので、安心した。

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