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世界から読む漱石「こころ」 アジア遊学

アンジェラ・ユー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784585226604
ISBN 10 : 4585226605
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

夏目漱石『こころ』は、一九一四年に連載が開始されて以来、日本近代文学を代表する作品として読まれ続けてきた。また、優れた翻訳によって、国内だけでなく、海外でも読まれ、研究される作品となっている。国内外の研究者による様々な論攷から、百年を経た過去の作品としてではなく、世界で読まれる文学作品としての魅力と読みの可能性を提示する。

目次 : 第1章 『こころ』の仕組み(『こころ』と反復/ 思いつめ男に鈍い男―夏目漱石「こころ」/ 「こころ」:ロマン的“異形性”のために/ 深淵に置かれて―『黄梁一炊図』と先生の手紙)/ 第2章 『こころ』というテクストの行間(語り続ける漱石―二十一世紀の世界における『こころ』/ クィア・テクストとしての『こころ』―翻訳学を通して/ 『こころ』と心の「情緒的」な遭遇/ 「道のためなら」という呪縛)/ 第3章 誕生後一世紀を経た『こころ』をめぐって(朝日新聞の再連載からみる「こころ」ブーム/ シンポジウム「一世紀後に読み直す漱石の『こころ』」を顧みて/ 『こころ』の授業実践史―教科書教材と学習指導の批判的検討/ カタストロフィへの迂回路―「イメージ」と漱石)/ 夏目漱石『こころ』研究史(二〇一三〜二〇一五年)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • chisarunn

    漱石文学の中でも最も読み継がれ、高校教材の定番となっている「こころ」を世界的な視点、世界の中でどう位置づけるかという観点で書かれた論文集である。先に断っておくがほとんどはナナメ読みした。自分が読みたかったのは「クィア・テクストとしての『こころ』翻訳学を通して」(スティーブン・ドッド)この論文だけである。著者は「先生」と「私」の間の鎌倉の海における場面において、「エロチックな交わり」を示唆しているとしているが、自分の解釈ではこの部分は前説だと思う。真の「過剰に親密な関係」はその先にあるのではないか。

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