アンガス・ディートン

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大脱出 命とお金、格差の起原

アンガス・ディートン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622078708
ISBN 10 : 4622078708
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

アンガス・ディートンが2015年ノーベル経済学賞受賞。

世界はより良くなっている――より豊かになり、より健康になり、平均寿命は延びている。しかしその反面、貧困という収容所から「大脱出」を果たせずに取り残された国や人々がいる。産業革命以来の経済成長は、大きな格差も生んだのだ。経済発展と貧しさの関係について最先端で研究を続けてきた著者が、250年前から現在までを歴史的にたどりながら、成長と健康の関係を丹念に分析することで、格差の背後にあるメカニズムを解き明かす。

「本書は、進歩と格差の間の終わりなきダンスについて記している。……単純に考えると、貧困からの脱出は金銭的な問題だと思いがちだ。だがお金と同じくらい、ひょっとするともっと重要なのかもしれないのが健康と、繁栄する機会を手に入れられるだけ長生きする確率の向上だ。……富の歴史について語る本は数多くあるし、格差の歴史について語る本も多い。健康と富がいかに密接な関係にあり、健康の格差が富の格差をいかに鏡のように反映しているかについて語る本もたくさん出ている。私はその両方について一冊で語りたいと思う」(はじめに)
取り残された人々を助ける手立ても示した、健康と豊かさの経済学。

目次

はじめに

序章 本書で語ること
映画『大脱走』/経済成長と格差の起原/所得だけでなく健康も/発展はどのようにして起こるのか?/なぜ格差が問題なのか?/ロードマップ/発展を測り、格差を測る/国民幸福度と国民所得

第1章 世界の幸福
健康と財産/世界の平均余命と所得/壊滅的な中断を経ながらも、前へ上へ/世界的貧困と世界的格差/人々は自分の暮らしをどう見ているのか?/精神の幸福

第 I 部 生と死

第2章 有史以前から1945年まで
アメリカ合衆国に見る生と死の基本的概念/有史以前の生と死/啓蒙時代の生と死/1800年―1945年

第3章 熱帯地方における死からの脱出

第4章 現代世界の健康
高齢者も脱出できる/グローバル時代の健康/変わりゆく身体

第 II 部

第5章 アメリカの物質的幸福
アメリカの経済成長/アメリカにおける貧困/アメリカにおける所得の分配/労働の格差/政治と格差/収入と家族/アメリカの高所得者/何があったのか、そしてそれがなぜ重要なのか?

第6章 グローバル化と最大の脱出
世界を測定する/世界の成長/成長、健康、そして人口爆発/世界の貧困/世界の所得格差

第 III 部 助け

第7章 取り残された者をどうやって助けるか
物質的援助と世界的貧困/援助についての事実/援助はどのくらい効果があるのか?/開発プロジェクトの有効性/援助と政治/医療援助は別なのか?/私たちは何をするべきか?

あとがき これからの世界

原注
索引

【著者紹介】
アンガス・ディートン : プリンストン大学の経済学部教授。専門分野は健康と豊かさ、経済成長の研究。イギリス生まれ。米英の市民権を持ち、ケンブリッジ大学とブリストル大学で教鞭を執ったのち、プリンストン大学に移籍。2009年にはアメリカ経済学会の会長を務める。現在の研究テーマは、富裕国と貧困国における健康状態の決定因子と、インドをはじめとする全世界の貧困の計測(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    この本は昨年のノーベル経済学賞をもらった学者が書かれたものだったのですね。知りませんでした。最近の傾向として低開発国や貧困からの脱出に向けての観点からのものが多いのですね。この本も、そのような傾向の分析で、ということなのでしょう。ただ分析が主でその後の解決法についてはあまり具体性が感じられませんでした。このような本を多くの人に読んでもらうということでこのような題名にしたのは成功していると思われます。

  • Willie the Wildcat

    脱出の基準は、健康と所得の二次元。産業革命、病原菌理論・衛生改善の恩恵の表裏。結果、各国間、国内格差に繋がる。問題は、援助・支援の在り方と効能。医療援助は一定の効果も、経済援助は一時的・局地的。前者は吸収でOKも、後者は再生産に繋がる”道”が必須。多少身構えて読み始めたが、数字的な裏づけを基に、シンプルな論旨展開が意外でもあった。素人感覚だと、ピケティ氏の視点を交差させることで、更に論点に深まりがでるかなぁという気もする。

  • 1.3manen

    ‘13年初出。はじめに で、健康と富の関係を一冊で語りたいという(12頁)。素晴らしい。人生満足度評価は、所得以外の人生の重要な側面を捉える(36頁)。幸福には人にとって良いもの、良い人生を生み出すすべての要素が含まれている。物質的、心理的幸福、教育、民主主義と法治による市民社会への参加など(38頁)。健康とは良好な健康状態で生きること(40頁)。健康と富は幸福のもっとも重要な要素(46頁)。

  • ちぃ

    KennyのGetting Betterと論展開は似てるけど、こちらの方が開発のネガティブな点とか援助の失敗例/実害みたいなことを書いている。

  • zumi

    ノーベル経済学賞受賞者の著作。年収900万以上になると幸福の感じ方が鈍くなるとして、幸福感に関する論を提唱したことが気になったので読んでみた。視点や指標の切り替えが多いので、異なる見方を提示してくれるのがありがたい。世界規模で貧困から逃れるためのメカニズムに関して。読みにくい...ことはないのかも。【以下、読書メモ】援助:×国◯人、物質的貧困、人生満足度と幸福感の相違、割合と金額→増加する値の相違で生まれる影響の違い、援助は必ずしも経済成長率と結びつかない、政策決定と被援助国の対象になりうる順の考察

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