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観光亡国論 中公新書ラクレ

アレックス・カー

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121506504
ISBN 10 : 4121506502
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

右肩上がりで増加する訪日外国人観光客。京都をはじめとする観光地へキャパシティを超える観光客が殺到し、交通や景観、住環境などでトラブルが続発する状況を前に、東洋文化研究者のアレックス・カー氏は「かつての工業公害と同じ」と指摘する。本書はその危機感を起点に世界の事例を盛り込み、ジャーナリスト・清野由美氏とともに建設的な解決策を検討する一冊。真の観光立国を果たすべく、目の前の観光公害を乗り越えよ!

目次 : 第1章 ティッピング・ポイント―「立国」が「亡国」になるとき/ 第2章 宿泊/ 第3章 オーバーキャパシティ/ 第4章 交通・公共工事/ 第5章 マナー/ 第6章 文化/ 第7章 理念

【著者紹介】
アレックス・カー : 1952年、米国生まれ。東洋文化研究者。NPO法人「〓庵(ちいおり)トラスト」理事長。イェール大学日本学部卒、オックスフォード大学にて中国学学士号、修士号取得。64年、父の赴任に伴い初来日。72年に慶應義塾大学へ留学し、73年に徳島県祖谷(いや)で約300年前の茅葺き屋根の古民家を購入。「〓庵(ちいおり)」と名付ける。77年から京都府亀岡市に居を構え、90年代半ばからバンコクと京都を拠点に、講演、地域再生コンサル、執筆活動を行う。著書に『美しき日本の残像』(朝日文庫、94年新潮学芸賞)など

清野由美 : ジャーナリスト。東京女子大学卒、慶應義塾大学大学院修了。ケンブリッジ大学客員研究員。出版社勤務を経て、92年よりフリーランスに。国内外の都市開発、デザイン、ビジネス、ライフスタイルを取材する一方で、時代の先端を行く各界の人物記事を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • rico

    京都好きの知人が「京都がどんどん汚くなってる」と嘆いていた。例えば古い建物を壊してピカピカのホテルが建つ、老舗が消える・・・。ビジネス原理だけに任せていると、街の魅力を形づくるものが消え、住めない街になっていく。まるで金の卵を産む鶏の大量殺戮。確かに長期的な視点で地域のの資産を生かすため、著者が言うところの適切なコントロールは必要。ただある種の「不便」を強いるには住民も含めた丁寧な合意形成が不可欠だけど、日本ではそこがないがしろになってる気がする。外国人観光客が今の倍になったら、どうなってしまうんだろう。

  • 1959のコールマン

    ☆4。タイトル詐欺。「観光興国論」がふさわしいだろう。アレックス・カー氏自体が日本の観光立国に大賛成なのだから(「観光は日本を救う一大産業」p213)。観光の負の部分だけでなく正の部分をクローズアップし、こうすればいい、ああすればいいと提案をしている。まあ、それはいいのだが、やはり急速なSNSの拡大による「観光」自体の変化、もしくは観光地における普通の生活人へのプライバシー侵害なども取り上げてほしかった。このまま観光産業が拡大したら、世界まるごと全部観光地、になったりして・・・いやだなあ、それ。

  • Nobuko Hashimoto

    キャパシティを越えて観光客が殺到し、地域の生活の質を低下させるに至る状況をオーバーツーリズムと呼ぶ。「観光公害」という言葉も見られるようになった。日本の建築や景観の美醜を知り尽くしている本書の著者アレックス・カー氏は、日本が観光立国どころか「観光亡国」になりかねないと危機感を覚え、具体例を出して、どのような解決策があり得るかを示す。今月の書評@関西ウーマンで取り上げました。https://www.kansai-woman.net/Review.php?id=201601

  • ごへいもち

    知らない分野だったせいかもしれないが示唆に富んでいると感じた。行政の中にこういうことをちゃんと理解している人がいて欲しい。ゼロドルツアー(中国の資本が激安ツアーを企画、タイに中国人を送り込み中国資本のホテル、店舗、バス会社に金を落とし中国だけが儲かるというしくみ)に喰われたりしないように

  • trazom

    「観光亡国論」と言っても、私のようなアンチ・ツーリズムの立場と違って、著者は、課題に前向きに向き合う。宿泊の問題、オーバーキャパシティ対策、観光公害・看板公害などを指摘しながら、その解決策を模索する。「世界遺産」というレッテルに依存し、観光業によって文化が汚染される「ユネスコサイド」の現実を見て、観光と文化は両立しないのではと悲観する私にとっては、「適切な管理と制限」を施し、「クオリティ・ツーリズム」を目指すことによって、観光の健全性は確保できるという著者の主張は、楽観論のように思えてならないのだが…。

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