アレクサンドル・チャヤーノフ

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農民ユートピア国旅行記 平凡社ライブラリー

アレクサンドル・チャヤーノフ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582767889
ISBN 10 : 4582767885
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

世界社会主義革命が勝利し、家庭の台所廃絶法によってブルジョワ社会の最後の毒素が一掃されんとする一九二一年から、主人公クレムニョフは一九八四年のモスクワにタイム・スリップする。そこは、さらに農民革命を経たあとの世界、小農経営に立脚した、実現したユートピアだった。素晴らしく進歩した技術、発展する文化…けれどもそれは、主人公を満足させる社会なのか?オーウェルとは別の、今こそ読まれるべき1984!

目次 : 社会主義の勝利とわが主人公アレクセイ・クレムニョフを読者各位にご紹介する章/ あるソヴェト勤務員の火の出るような空想にゲルツェンがいかに影響を与えるかを語る章/ クレムニョフがユートピア国に姿を現わし、ユートピア国のモスクワ女性と二十世紀絵画史をめぐってたのしい会話をするさまを描く章/ 第三章のつづき。章が長くならないために独立させた章/ クレムニョフが一九八四年のモスクワを知るためにどうしても必要な長い章/ アルハンゲリスコエでは、お茶うけにバニラ入りヴァトルーシカを八十年間忘れず作っていたことを確認するための章/ 家庭は家庭であり、永久に存続することを、そのことを望むすべての人に確信させる章/ 歴史についての章/ 若い女性読者はとばしてもかまわないが、共産党員にはどうしても読んでもらいたい章/ ペーラヤ・コルピの定期市を描写し、恋愛の出てこない小説はからしをつけない脂身みたいなものだとする点で筆者がアナトール・フランスと見解を完全に同じくすることを明らかにする章〔ほか〕

【著者紹介】
アレクサンドル・チャヤーノフ : 1888‐1937。独自の小農経済理論により、ネオ・ナロードニキ派の理論的指導者として活躍した農業経済学者。農民経営の理論をまとめた『小農経済の原理』は、日本を含め、世界的に影響を与えた。第一次世界大戦下には農民の協同組合の組織化を推進、1917年ロシア革命がおこると土地改革連盟を組織して土地改革プログラムづくりにとつめ、その後も農業協同組合の中央機関の指導者として活躍した。スターリン体制下、1930年に逮捕され、4年後流刑に処され、さらに1937年再逮捕され、処刑された

和田春樹 : 1938年、大阪生まれ。東京大学文学部卒業。専攻、ロシア・ソ連史。東京大学名誉教授

和田あき子 : 1938年、岐阜県生まれ。早稲田大学大学院露文学専修博士課程修了。専攻、ソヴェト文学史、ロシア女性史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Ex libris 毒餃子

    ロシア革命が工業改革ではなく農業改革に向かったら、というユートピア小説。ソ連批判小説特有のスターリズム批判はなく、小農経済が発展したらこうなる、みたいな雰囲気漂う。スターリンが食物の強制徴発をやって小農体制をなくしていった過程をかんがみると趣深い。ソチ五輪を記念して読みました。

  • 綾野理瀬(Ayano Lise)

    農学者チャヤーノフによる農民ユートピア小説。1921年にソヴィエト革命が勝利して、全世界が社会主義化した。日本は天皇制社会主義化している。チャヤーノは新しいユートピアとして、農民ユートピアを描いたのである。ドイツは20年代そのままで、チャヤーノフのドイツを見る目が面白い。訳文も読みやすく、藤原辰史氏の解説も面白いが、ソ連史と農業史をさらに勉強すればより楽しめると思う。オーウェルと違った1984年。ただし、終わり方はユートピアとは程遠いのが印象的。

  • 🍭

    983(ロシア・ソビエト文学>小説、物語)県立図書館本。平凡社2013年6月10日発行(訳書は1984年晶文社:原書は1920年)。本編よりも本書付録の論考が面白かった。そんなことある?? チューネン√ap「(aは労働者家族の年間経費、pは年間労働生産物を指す。それらを乗じたものの平方根)労働者の必要な消費(特に教育費)を念頭において賃金が確定されるべきだという理想を語っているのである。」直接引用部は215頁(藤原辰史、pp. 195-227)。久しぶりに人文思想系テキスト読みたくなった。労賃論『孤立国』

  • のうみそしる

    諧謔と皮肉に満ちた未来旅行記。章のタイトルがあけすけで面白い。日本と中国は政治的に急速に君主制に戻ったが、国民経済においては独自の社会主義形態を取り続けた。ほぼその通りです。すごいよアルチャーノフ。こんな熱狂赤色時代によく書けたもんだ。恋愛の出てこない小説はからしをつけない脂身みたいなものだとする点で筆者がアナトール・フランスと見解を完全に同じくする。

  • maqiso

    主人公の知識や展開や章名でユートピア旅行記のパロディ感が強くて面白い。ユートピアの制度が微妙なのが本気なのかパロディだからなのか判断できないが。

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