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ニコマコス倫理学 下

アリストテレス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334753245
ISBN 10 : 4334753248
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

下巻では、行為と思慮深さの関係、意志の弱さにかんする哲学的難問、人生における愛と友人の意義、そして快楽の幸福への貢献について考察する。人間の感情と知性のはたらきを深く考え、完全な幸福とは何かを追究した、倫理学史上もっとも重要で、現代的な意味をもつ古典。

目次 : 第6巻 知的な徳(学問的に知る部分と推理して知る部分/ 理論的思考と実践的思考 ほか)/ 第7巻 欲望の問題―抑制のなさと快楽をめぐって(「抑制のなさ」にかんして語られる通念/ 「抑制のなさ」にかんする哲学的難問 ほか)/ 第8巻 愛について(愛の必要性と価値にかんするまえがき/ 愛の三種類の根拠と、愛の成立条件 ほか)/ 第9巻 愛について(続き)(愛の不平と友好的取引にまつわる不平について/ 恩恵に対して、どのようにお返しすべきか? ほか)/ 第10巻 幸福論の結論(快楽論序説/ エウドクソスの快楽主義 ほか)

【著者紹介】
アリストテレス : 384‐322B.C.古代ギリシャを代表する哲学者。ギリシャ北部のスタゲイラに生まれ、17歳ころアテナイのプラトンの学園アカデメイアに入学、20年間研究生活を送る。プラトンの死後、小アジアなどでの遍歴時代を経て、50歳近くでアレクサンドロス王の庇護のもとでアテナイに学園リュケイオンを創設し、学頭として研究と教育に没頭した

渡辺邦夫 : 1954年生まれ。茨城大学人文学部教授。博士(学術)。東京大学大学院比較文学比較文化専門課程博士課程単位取得退学。古代ギリシャ哲学専攻

立花幸司 : 1979年生まれ。熊本大学文学部准教授、ジョージタウン大学メディカルセンター国際連携研究員。東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程修了、博士(学術)。哲学・倫理学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • のっち♬

    「知覚としての知性」を考察し「個別から普遍へ」のモチーフと知性主義の立場を明確化した上で日常倫理を扱う。抑制のなさや愛といったテーマは具体的で、知性と動物性が拮抗しやすいからこそ共同性の本質が問われる。乱世の家父長制とて愛は公共の正義で片付かない。議論を呼ぶ含意や確立性のゆるみは普遍性の鍵でもある。波瀾の遍歴を持つ著者は友愛の尊さが身に染みているらしく、高潔の頂点が孤立しない旨や作者視点の喜びは経験に基づくと思われる。政治も友愛もキャパに限界がある人間の本質を俯瞰的に踏まえ、幸福への学問的考察を促す名著。

  • molysk

    下巻において、議論は「知的な徳」、意志の弱さ、友人への愛と進んだのち、幸福論の結論へと至る。「知的な徳」は、善き行為を為すための実践的な思慮深さ(フロネシス)が貴いものであり、「人柄の徳」につながるとする。アリストテレスの結論は、「知的な徳」が至高の幸福であり、「人柄の徳」をこれに次ぐとするが、幸福には「人柄の徳」も欠かせないと解釈すべきであろう。人は自分で身に付けた徳で幸福を得ることができる、たとえ外的な恵みが欠けたとしても。――人は大地と海を支配しなくとも、美しいことを為すことができるからである。

  • ころこ

    徳(アレテー)と中庸といえば、日本人の多くが中国文化圏を想起します。中途半端に聞きなれていて客観視できないことが、この議論を理解し辛くしているのかなという印象です。ヘレニズム文化と中華圏の相似なのか(恐らく人間の身体性から、どの文化圏でも考えることは似てくるということだと思いますが)、それともヘブライズム的な近代性に対する意識の過剰さ故なのか。知性上の徳と品性上の徳とに分け、その区別にはロゴスが関係しているというように、ここから様々なリファレンスが生じそうなややこしい議論がなされていて、非常に苦しいところ

  • 中玉ケビン砂糖

    【覚書】再読・精読すべし。

  • かわうそ

    アリストテレスが直々に幸福論について講義してくれる贅沢な一冊。彼は特に抑制のない人に手厳しいように思えます。なぜなら抑制のなさというのは不良性を含みなおかつ、快楽のために自分にとって悪い行為をしてしまうからです。故に抑制のなさには必ず後悔が生まれるのだといいます。放埒な人には後悔が伴うということはありません。後悔が伴わないからこそ放埒な人だと呼ばれるのです。であるので、抑制のない人は放埒な人とは違って説得が可能であるという点でまだ救いがあるような気もします。美しいことを選択する高潔な人になりたいものです。

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