アリステア・マクラウド

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冬の犬 Crest Books

アリステア・マクラウド

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105900373
ISBN 10 : 4105900374
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2004
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

役立たずで力持の金茶色の犬と少年の、猛吹雪の午後の苦い秘密を描く表題作ほか、著者が22年をかけて書きあげた8篇を収める。人生の美しさと哀しみに満ちた精巧なカットをほどこされた宝石のように完璧な短編集。

【著者紹介】
アリステア・マクラウド : 1936年、カナダ・サスカチェアン州生まれ。作品の主舞台であるノヴァ・スコシア州ケープ・ブレトン島で育つ。きこり、坑夫、漁師などをして学資を稼ぎ、博士号を取得。2000年春まで、オンタリオ州ウインザー大学で英文学の教壇に立つ。傍らこつこつと短編小説を発表。99年刊行の唯一の長編『No Great Mischief』がカナダで大ベストセラーになったため、翌2000年1月、76年と86年刊の2冊の短編集の計14篇にその後書かれた2篇を加え、全短編集『Island』が編まれた。31年間にわずか16篇という寡作であるが、短編の名手として知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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切なく厳しいラストまでグイグイ引き込まれ...

投稿日:2012/02/07 (火)

切なく厳しいラストまでグイグイ引き込まれる「冬の犬」を含めた短編集。

toft さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 遥かなる想い

    カナダの厳冬の島ケープブレトンを舞台に した短編集である。 自然と動物と家族との日々が 丹念に 描かれる。 気のせいか どの物語にも 犬が ソッと寄り添う …スコットランドからの移民の背景が 根底にあるらしいが、命の移ろいが 哀切に描かれる。寡作の作家の雄大な 自然を感じる、そんな短編集だった。

  • 新地学@児童書病発動中

    傑作が多いクレスト・ブックスのラインナップの中でも屈指の名短編集だと思う。大地に根付いた寡黙な人間たちが織りなす生と死のドラマが、彫琢された文体で描かれている。現在のようにテクノロジーが発達していない時代の物語で、どの物語でも登場人物は死や病と隣り合わせに生きている。死が身近にあることは、命の尊さや愛おしさを感じることにつながる。読んでいると、登場人物の吐く息や呼吸の音が身近に感じられるような気がした。冬の話が多いのだが、ページを捲っていると、まるで暖炉の火にあたっているような温かさを感じる短編集だった。

  • ヴェネツィア

    カナダの現代文学。8つの短篇を収録。著者が少年期を過ごした、カナダでも北の辺境に位置するケープ・ブレトン島が一連の物語の舞台となっている。作品を読むと、行ったこともない読者自身が郷愁さえ感じるほどの強い共感性を持って書かれている。厳しい冬の季節感、土地の持つ強いトポス感覚、物語の語り手の鮮やかな実在感など、たしかに「短編作家の最高峰」(ヒュー・マクレナン)と評されるだけの資格を有しているだろう。また、物語の背景には、スコットランドからの移民としての歴史があり、このことも物語に重層的な厚みを与えている。

  • アン

    『灰色の輝ける贈り物』に続き『Island』に編まれた後半8篇の翻訳。力のある金茶色の犬を連れ、流氷で凍ったアザラシを目にする表題作は、自然への畏怖と秘密が絡まり鮮烈な印象を残します。ゲール語民謡の最後の歌い手と言われた老人の物語『完璧なる調和』、孤独な灯台守の女の生涯を描く『島』…。受け継がれるべき伝統への著者の熱い想いが伝わり、時代の流れにより変化する人々の心情が苦く切なく感じます。しかし、厳寒の自然の中で懸命に生きた人間と動物達の命の輝きと哀惜の念は、私達の心に永遠に刻まれるものかもしれません。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    長いようで見えてあっという間の人生への淋しさや失望、諦観など、心にできた隙間に静かに寄り添ってくれた後で花や貝殻、石を置いていくような雰囲気がアリステア・マクラウドにはあると思う。それが色濃い「全てのものには季節がある」は人生で何度も味わう失望や寂しさの始まりを温かく、描く。「幻影」での祖父と盲目の老女は罵り合いながらも軽蔑し合う姿はみみっちいけど、互いが違う存在だと理解しながらもお互いを求めずにはいられなかったのは愛の形ではないかな。「鳥と太陽と・・・」はアガサ・クリスティやサキの怪奇小説みたいで吃驚。

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